2/21
File:2 類似事件
それから1か月が過ぎた。
「梓。この事件解けた。」
同僚の薗田が話しかけてくる。
「解けるわけないでしょ。こんなの。被害者に接点がない事件なんて聞いたことがないよ。」
「でも、起こりはじめてからもうすぐ2か月たつよね。」
「・・・。経つね。その間に被害を受けた人は20人超えてる。殺しの中には同じやり方もあるけど、ほとんどが違うからね。」
「誰がこんなことしてるんですかねぇ。」
「知るか。犯人すら浮かび上がってないんだよ。こっちも全力でやらなきゃ。」
薗田を促して、捜査一課に戻る。戻るなり上司の鳥峨家から現場へ急行してくれと命令があった。
現場に着く。二人前に殺された人が倒れていた場所もこんなビルの間だった。
「黒崎刑事。」
警官が一人寄ってくる。
「また犯罪者なわけ。」
これまでの兆候をその人に話す。
「はい。そうです。殺されたのは橋場慶介17歳。15歳の時に万引きなど犯したことにより・・・。」
「その先は説明しなくていいよ。」
黒崎は言おうとしているのを制して、その人に向き合う。
「・・・。」
「これじゃあ日本中の人全員が殺されるんじゃない。」
薗田が隣でつぶやいた。
「そうさせちゃだめだな。どうにかしないと。」
それをビルの上から見ている人がいた。




