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幼女です

 ヨハネより先に目覚めて、真上から此奴の顔を眺める。結局一度も起きることは無かったようで、昨日の衣類に皺を寄せて丸まって眠っていた。はよ起きろ、出掛けるぞ。そう思って見詰めること早数秒。唐突に瞼が開いた。

「お告げがあった」

 寝起きとは思えない程はっきりとした口調。そしてロボットのような動きで垂直に起き上がった。長い川が滝に変わる。所々寝癖がぴょこぴょこしている所に目を瞑れば、平常時のヨハネだ。

「お目覚めは一発目は“おはようございます”だろ」

「誘い込むよ。まずは舞楽様と三狐神様、それから飛梅様に伝えないと」

 俺の忠告に端からガン無視を決め込むと、踊るような足取りでクローゼットの前に立った。品定めをするように小さな頭を動かしながら、本日着用する服を漁り始める。

 自由奔放。人の話は聞きたい時に聞く、何処か魔性めいた雰囲気のまま此方を振り返った。

「お前も来るだろ?」

「勿論」

 口を横に引き結ぶようにして笑った。不思議の国の猫のような笑顔は何処か自分の顔のように思える。俺への返答に満足したらしい。今度は服同士の隙間に手を突っ込んで、物色を再開。

「さて、今日の服はーっと」

「また勝手に着ていくのか?」

 どうやらお目当ての服を発見したらしい。男物の白シャツを引っ張り出すと、上機嫌に振り返った。持ち主の俺に見せびらかすようにして、ドヤ顔をかます。

 ヨハネは昔から自分の服より俺が纏った服を好む。匂いが落ち着く、俺に近付くという理由で。昨日羽織っていたジャケットも、仮宿に泊まった際に強請られたものだ。

 また持っていくのか。というように軽蔑混じりの冷めた視線を投げると、駄々っ子のように床に寝転んだ。それから駄々っ子そのものに真っ直ぐになって、床の上をローリングする。

「えー!! いーじゃぁーん!! 君と繋ぐ為だよー」

「喧しい。でっかい幼女」

 だがまぁ、最終的には与える事となるのだろう

許してると思います。ヨハネが自分の服を着るの。

目の前で奪います。

ちなみに奪うだけじゃなくて、新しい同じものをクローゼットに戻してます。

そこんところはちゃんとしてます。


他にも何かあったのですけど、またあったら此方から。


以下は全てをぶち壊す文。


まぁ、彼シャツ大好きなんで捩じ込んだんですけど。

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