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「まぁ冗談はさておき、怪異と遭遇してた」

「あぁ、だから切りの良い所で起こした。どんな夢だ」

  不機嫌さはそのままであるが、許してくれる気になったらしい。ふんぞり帰った背筋を猫背に曲げて、気だるい表情のままに身を乗り出した。私は両頬に平手を押し付けて、ぐぐっと目玉を見開いく。口から零れるのは凄惨な笑み。どうにもこの癖だけは戻せない。

「君が出てくる夢。君に擬態した怪異とか、喧嘩売ってるとしか思えないね」

「ほう、詳しく」

誠也は隣に凭れた鞄の中から筆箱とルーズリーフを取り出した。

 夢の内容を話している間、誠也はシャーペンを止めることは無かった。罫線の入った白い紙に甲骨文字が並んでいた。時折考えるように親指で額を書き、アイス珈琲に口を着ける。傍から見れば文章構成に頭を抱える作家のようだった。

 話が終わると は黙ってペンを置き、ソファに思い切り凭れかかった。

「成程な」

「何か分かったぁ?」

「いんや?」

 断言した。双眸は隣に置いてある珈琲よりも深い闇色をしていた。もどかしそうに指先を擦り合わせると。小さく一つ溜息。自体が進展しない。

 私達はこういった、人では無いもの専門の万事屋である。舞楽様に仕え、正式な神様のお願いを遂行、または落ち切った神様の討伐にあたる。先輩である凛さんや慧さんからは神使え、神祓い等と呼称した。だから私達もそれに習って呼んでいる。

今回のテーマは夢です。

他にも夢に関する神様が出てきますが、今回は舞楽様。

夢を啓示として出してくる神様は、まだずっと先の物語です。

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