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ベタルモニアの大戦  作者: きのこ
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6、成績と評価


マジエソメア魔術学校では、3か月に1回学業テストを行なっており、そのテストの結果をもとに成績が決定する。


テストは授業の内容の筆記テストと、魔術を実際に使用し課題をクリアする実技テストの2つがある。


だが、入学して1年目は実技テストはほぼない。公共学習所で習った基礎的な魔術知識の復習と、

魔術を使うと上での注意点や心構えを学んでいく。


1年目のうちのテストの平均点は満点に近く、多くの生徒が難なくクリアをしていく。

マジエソメア魔術学校の入学試験に向けて昼夜を賭して勉学に励み、

入学試験をクリアして屈指の名門のマジエソメア魔術学校に入学を許された彼らにとって

基礎的な復習など、常識の範囲内といっても過言ではない。




そんな1年目のテストで躓く生徒など........コウタロウくらいだった。




入学初期のこの時期に授業で躓き、1回目の学業テストも圧倒的最下位を叩き出した。


「コウタロウ、頑張れや!」


クラスメイトが笑いながら、課題中の彼を茶化している。2回目の学業テストが近づいているが、ほとどの生徒が余裕があるためか、教室の雰囲気はゆるくなっている。


「頑張ってるよ!!」



必死にテキストとにらめっこしているコウタロウが、焦りの声を返す声はチャラけているが、目はテキストから離れず、人差し指で鼻を掻いている。


今日はタツヤくんが課題を教えているようで、コウタロウの正面の席であれこれ指南している。

だが、コウタロウの周りはわいわいと群がって騒がしく、タツヤくんの声が掻き消されていくように感じる。


コウタロウくんに初めて課題の手伝いを頼まれてから、2ヶ月ほど経ったが、あれからも私は週に2,3回課題や授業に復習を手伝っている。だが、私はほぼ放課後のため、こんな状況になったことはない。


こんなことを今覚えているのか、もう遅くないか、これの何が分からないのか、

周囲から聞こえる声はコウタロウくんの集中を阻む声だけで溜息がでる。




「あ、タツヤ!」





先ほどまで騒がしかったコウタロウくんの周囲にまで綺麗な声が響いていく。

他の音に埋もれずに響く彼女の声はなんともいえない程綺麗で、零れかけの溜息を堰き止めた。





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