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詩のようなものたち

分断して、飛び交うもの

作者: 暮 勇

 季節感の狂ったような

 大粒の水滴の群れが、地を叩く

 不気味なほどに鮮烈な茜色を

 暗く、厚く、重い雲の層が隠し

 その懐から、バケツを振り回したかのような

 大量の水を、撒き散らし

 それに追われて人々が

 営業回りのサラリーマンが

 下校中の学生たちが

 道端でくっちゃべっているおばさんたちが

 荷物で頭を覆い、首を窄めて

 足早に屋根の下へ逃げ込む

 雨に追われて

 散り散りになった人々

 身体的な繋がりを絶たれ

 無人となったそこを飛び交うのは

 無慈悲を思わせる雨音と

 無機質で、無数に飛び交う電波に載せられた

 文字の羅列のみ

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