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ベッドの上のハーレム

 僕のベッドの上に君が鼻息をすーすーと寝息を立てて寝ている。

 いつ見ても君は美しい毛を持っている。きめ細やかなで真っ黒な毛。撫でただけで僕の心が洗われる。

 毛だけではない、鼻も口も目もすべてが愛おしい。くりくりと真ん丸な黒目は僕を虜にする。そして容姿が整っていて愛らしい君の鼻にキスをする。ふにっとした感触が僕をたぎらせて思いっきり抱きしめてしまう。


 君はいつも笑顔で僕を玄関で迎えに来て、早くリビングに来てと急かしに来る様など愛らしい。

 君の弱いところ知っているよと弱点である顎を指先二本でこそばせると、とろんとした顔つきになる。この時僕は君を満足させる魔法を使っている魔法使いになったかのようだ。


 この間なんか、ちょっと僕が姿を隠しただけでどこにいるの? と君を困らせた時の表情、ふすまから君の姿を覗き見た時思わず笑ってしまった。


 反対側からも寝息が聞こえてくる。まったく一人でも狭いのに、そんなに僕が好きなのかい? こまった子たちだ。

 反対側の子の毛並みは、赤茶色で癖のある毛であるけどそれが好きだよ。シャンプーの匂いが立ち込めてくると僕は君を起こさせないように毛に鼻をくっつけて匂いを嗅ぐ。

 ああ、シャンプーのいい匂い。こんなことをしても君は怒らないのだからたまらないよ。


 けど、君はいつもつっけんどん。

 僕が君を抱きしめると嫌そうに足をけって引きはがしてくる。けど、恋しいときはいつも僕のそばに寄ってくる。その時僕は君の頭をそっと撫で、抱きしめるんだ。それをした時、君は表情が変わらないけど僕にはわかるよ。

 それでいて嫉妬深い。黒毛の子が僕に 体当たりをしてくる。止めなさいと言い聞かせるけど、これは君からの僕への愛情だと知っているよ。

 ちょっといたずらでおっぱいも触ったりもするけど君は怒らないどころか、体を寄せてくる。まったく素直じゃないんだから。


 君たちの体を抱き寄せて僕の体と密着させる。君たちの体は僕よりあったかい。冬にはいつも体を抱き寄せ合って温め合っている。

 まったく僕は幸せ者だ。こんな可愛らしい子を僕は両手に持っている。まさに両手に花だ。

 

 ふと、時計に目をやるともう夜の七時だ。ご飯をつくらないと。


 さあ、僕の愛おしい愛犬たちご飯だぞというと、伏せていた耳が一斉に立ち上がりベッドからぴょんと飛び降りて尻尾を振る。

 ハッハッハと息を荒げてえさを求める様も愛らしい。

 僕は独身で、黒と茶色の柴犬を二匹飼っている。彼女はまだいないけど、この子たちがいるだけで幸せ者だ。


さてここまで読んでくれました読者の方、この話きもいと思いましたか?

ですが皆さま、自分のペットに話しかけるとき、猫なで声になったりとか声色変えたりするでしょ。人に対しては気持ち悪いですが、動物に対してはおうおうにして心の中はこんな風になっていると思うのです。


さて、もう一つだけ質問です。これ相手が人間の女性だと思った人いますか?


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