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勇者VSヴァンパイア

今から勇者とヴァンパイアの壮絶な戦いが繰り広げられるとサヨキル王国の住民たちが息をのんだ。

しかしヴァンパイアの中でも力を持つ五大吸血鬼たちは勇者のことをただのエサとしか見ていないことに住民たちは絶望した。

勇者は住民たちにとって絶大な人気があり、どんどん力を身につけサヨキル王国の中で最強と名高い王国騎士長のガインが教えていることもあり、サヨキル王国の将来は安泰だと思われていたからだ。

だがヴァンパイアたちの前では勇者といえども所詮はヴァンパイアの敵ではないと先程冒険者たちをいとも簡単に蹂躙する姿を見て住民たちは勇者でもこのヴァンパイアたちには勝てないと心の中で思っていた。


「おい、サマー。」


髪の毛をオールバックにしたスーツ姿の男、ラウル=フレイムが自分の部下を呼ぶ。


「はい。何でしょうか、ラウル様。」


返事をしたのはラウルの部下の中でもトップクラスの実力を誇るヴァンパイアのサマーだ。彼の見た目は女と間違われるくらいの中性的な美形だ。


「マーレイの話を聞いてたろ。あの黒色の防具を着た女を生け捕りにしろ。」


「ほう、生け捕りですか…。確かに私が適任でしょうが少ーしだけ虐めても構いませんよね?」


サマーはさの中性的な美形と裏腹に異常な性癖を持っている。それは拷問が趣味であり、人間の悲鳴を快感に感じる異常者だった。彼が今までに拷問してきた人間の数は数百を超える。

ラウルは軽く鼻で笑った。


「好きにしろ。…だが俺が血を飲むまでは何もするなよ。」


「分かってますよ。じゃあサクッと行って来ます。」


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五大吸血鬼の1人であるクイ=イレルガンも1人のヴァンパイアを呼んだ。


「ラセン、行ってきて下さい。」


「了解っす!待っててください!!僕が新鮮な血を用意しますから!!久しぶりにクイさんが僕を頼ってくれるなんて…感激っす!!」


「いや、貴重なサンプルだから僕が行ってもいいんだけど…。」


「貴重っ!!貴重なものを任されるなんて…クイさんが僕に期待してるってことっすよね!!大丈夫です!!僕が必ず期待に応えるっすから!!」


クイの部下であるラセンは熱血で人の話を聞かない。しかしクイの部下の中では1番信頼する女だ。彼女は決して嘘をつかない性格だからこそクイが1番信頼する。だがクイが1番信頼するわけはもう一つある。それは彼女の実力が五大吸血鬼にも勝るということだ。五大吸血鬼の実力を持ちながら五大吸血鬼に入らないのは彼女がクイのことを尊敬し、クイの元で働きたいというわがままだった。ラセンのわがままはクイを信頼させるには充分な理由だった。


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「我の従順な下僕(しもべ)タティオルよ、姿を現せ。」


サヨキル王国の混乱を招いた《ブラット・インベーション》のリーダーであるマーレイ=ブラットウォンが部下のタティオルを呼び出した。


「偉大なるマーレイ=ブラットウォン様、お呼びでしょうか。」


マーレイが呼んだ瞬間に姿を現した男がマーレイの部下の中で1番強いタティオルである。タティオルは薄い緑色の髪と白色の髪なびかせ、緑色と白色の慧眼をした男だ。


「うむ、あの金色の防具を着た人間を捕らえよ。汝の実力なら一瞬で終わるだろう。」


「はい。マーレイ様の考えが正しいことを証明しに行って参ります。」


タティオルが言い終わるとともにタティオルはマーレイの前から消えた。


「…ヴバ。貴様はあの赤色の防具を着た人間を殺してこい。勇者の血が飲みたければ飲んでも構わん。行け!」


「分かったぞ!!俺、勇者殺す!!頑張る!」


ヴバは蓮の元へ走り出した。その速度は人間の目では追えるものではない。


「さて、勇者の力を見させてもらおう。ふんっ、だが我らヴァンパイアの勝ちは決まっているがな…。」


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勇者である雲山静香は目の前に現れたヴァンパイアの

サマーと対峙していた。


「あなたは美しいですねぇ~。フフフ、あなたの叫び声が聞きたくなりましたよ。」


「…マフ、無理せずに頑張って。」

「ピィィ!!」


静香のスキル《魔物使役》によって使役したブラックホークのマフが静香の期待に答えようと大きな声で鳴いた。


「うるさい鳥ですねぇ~。その鳥を殺したらあなたがどんな叫び声をあげるのか試してみましょう!」


サマーは両手いっぱいにナイフを持ち、合計8本のナイフを投げる。


「マフっ!!」

「ピィィーー!」


すると体長1メートルほどしかなかったマフが2メートルほどまで大きくなりマフの身体には紫色の模様が描かれた禍々しい姿になった。マフが翼を振ると風圧でサマーの投げたナイフが地面に落ちた。


「ほう、やりますね~。その鳥は見たところブラックホークの進化系のダークホークですね。ダークホークを使役するなんて少し厄介かもしれませんね。さすがは勇者と言ったところですか…。」


「いつの間にかこの子が進化してダークホークになっただけです!マフの実力はBランクの上位でAランクの魔物にも匹敵する実力を持っています。大人しく降参してください。」


「フフフ、私も舐められたものですね。私はラウル様に忠誠を誓う上級吸血鬼です。あなた程度に負けるわけがありませんよ。…それよりそろそろあなたの悲鳴を聞かせてもらいましょうか。」


こうして勇者の雲山静香とヴァンパイアのサマーの戦いが始まった。


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