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強くなるために!

心地の良い朝、俺は目が覚めた。


「知らない天井だ。」


なんて冗談でも言わなければ心が病みそうになる。そう今日はトレーニングの日だ。またあいつら、勇者に合わなければいけない。そう思えば思うほど俺の心は嫉妬の気持ちでいっぱいになる。そんな気持ちを認識してまた自分のことが嫌いになる。だからこそ今日のトレーニングで何か打開策を見つけなければならない。そう思い競技場に向かった。

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「おっ!やっときたなくずきくん!俺は勇者様たちと君の教育係を担当するガインだ!よろしくな!」


ふむ、俺たちの先生というわけか熱血そうだが、まあ悪い人には見えない。


「ちっ!くずきくんさ~自分の立場分かってる?1番弱いお前がなんで俺らより遅く来てんの?調子こいてんのか、あぁ?」

「そうだよー、くずきくんそれくらい出来るよね?」


クソッ!こいつら俺のステータスを見てから明らかに馬鹿にしてきている。そんなにお前らが偉いのか?勇者だから偉いのか?それに昨日から俺の名前をわざと間違えているかのように言いやがる!俺の名前は(くずき)ではなく(くずみ)だ。


「すまない…」


だけど俺はただ謝ることしか出来なかった。


「まあまあ、くずきくんが反省してる様子だしもういいだろう蓮、水希」

「誠也が言うなら分かったよ」

「やっぱり誠也は優しーね、そういうとこ好きだなー」


「ほらほらそこまでして訓練を始めるぞ!まずは…

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「はぁ、もう体が筋肉痛だよ…」


今日のトレーニングはとても貧弱なステータスの俺には厳しかったが身になることばかりだった。例えばレベルについて、レベルは生物を殺したときに経験値が手に入り、一定の量を得ればレベルアップするらしい。なぜそうなるのかはまだ誰もわからないそうだ。

レベルアップすると初期値の三分の一が上がるらしい。しかし俺はレベルアップしても3しか上がらない…。


次にスキル、これは才能を現しているらしい。例えばスキル《剣術》なら持っている者と持っていない者とでは二倍近く違うらしい。それだけスキルの力は大きいがスキルだけでは強さは決まらない。攻撃力や防御力、そして速力など様々な要素があるため、一概にスキルを持っているから強い!とはならないようだ。そしてスキルは生まれたときから決まっているが後天的にスキルを取得する方法もある。ダンジョンから出てくる魔道書を読めばその魔道書に書かれたスキルを手に入れることが出来る。しかし読めば消えてしまうし魔道書は滅多に出ない宝だ。だから高価な物らしい、ここは人間領の一角らしいので魔道書を勇者共には与えることも可能だろう。まあ、俺にはないだろうが。


そしてダンジョン、この世界にもダンジョンがあるのかと驚いたがイメージしていたダンジョンとあまり変わりないらしい。ダンジョンには魔物がいて奥に進めば進むほど魔物も強くなりエリアボスなどもいるそうだ。


魔物についてはこの世界のヒューマン、亜人を除く生物すべてを言うらしい。どうやらこの世界には元の世界にいた動物は一匹もいないようだ。魔物はこの国の壁の向こう側にいるらしい。他にもダンジョンの中にもいる。



今のままでは簡単に殺されてしまうだろう。やはり一旦装備を集めるかレベルアップを第一優先に考えていこう。そしてこの世界についてもっと知るべきだ。知識は俺にとって一番の武器になるかも知れないからな。

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~二週間後~

俺はこの二週間必死に訓練をして必死にこの世界について勉強した。しかしステータスはやはり生物を殺していないからだろうがレベルアップしていない。それはおろか一つもステータスが変わっていない。だが今日は初心者のダンジョン《マテリアル》に行く。ここで初めての魔物と戦うことになる。正直不安しかないがこの世界で一人で生きていけるだけの力を手に入れるために前に進むしかない!


そしてこの日、俺の人生が変わる、歯車が動き出したことに俺は知らなかった。

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