想い、詩に乗せて。

虹色 ～濁ってしまった色～

　真っ白のキャンパスに何を描こうか

　青がぽつりと落ちた　涙の悲しみに染まる

　緑がぽつりと落ちた　穏やかな気持ちに染まる

　青と緑が混ざると　色は濁ってしまっていた

　黄色が舞い降りて　花色に美しく染まる

　紫色が舞い降りて　毒色に怪しくも染まる

　黄と紫が混ざると　色は濁ってしまっていた

　七つの色を混ぜて　虹色にできたらいいのに

　混ぜた結果は　濁りに濁って遂には黒く染まる

　染まってしまった色はもう変えることもできない

　あの白が戻ることなど　もう永遠にないのだろう

　だけど新しい色を足すことならばできる

　僕の心を染める君への想い　桃色　花の色

　僕の心を染める君への想い　青色　涙の色

　僕の心を染める君への想い　夢色　恋の色

　それらを混ぜると　色は淀んでしまっていた

　真っ白のキャンパス　真っ黒のキャンパス

　何を描こうにも何も描けなくなってしまった

　ああきっと終わりが近付いているのだろう

　虹色に輝くことなんてできなかった僕

　欲張りすぎて黒くなってしまったキャンパスで

　眠りにつくしかないのでしょうね