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言葉 ~不器用なままで~

 あなたにかける言葉をわたしは持っていません。

 わたしにかける言葉を、だれも持っていないように。

 大抵の人はわたしを見ると逃げ出します。悲しいほど。

 だからこそ、歩み寄ってくれた、話しかけてくれた、

 そんなあなたは特別に思えるのです。とってもね。

 しかし、この気持ちが恋などになってはいけないと、

 私は知っています。恋がいかに学びの妨げとなるか。

 恋ほど無駄なものはない。人を信じても意味などない。

 だから、私は一人で生きることを決めたのです……。

 どうせ私から歩み寄っても、気味悪がられるだけです。

 そうしてまた傷付くくらいならば、私はもう、

 一人で生きていった方がよっぽど幸せに思うのです。

 優しい言葉など、柔らかい言葉など、持っていません。

 そしてあなたを傷付けてしまうのでしょう。僕の鋭利な言葉で。

 苦しめることしかできないのなら、いっそ言葉なんて……。


 あなたにかける言葉をわたしは持っていません。

 わたしにかける言葉を、あなたも持っていません。

 それだったら、言葉なんて捨ててしまうのはどうでしょう。

 心と心が繋がれば、会話よりきっと素敵です。

 そんな奇跡を信じることがもしできるのなら、

 あなたにかける言葉をわたしも持っていたでしょうけど。

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