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距離 ~背負う鎌倉の夢の夜に~

 兄の背中はいつも大きくて逞しかった

 手を伸ばしても届かない距離 どんなに努力しても

 身分を超えて自らの力だけ頂点に立った人だから

 追いかけても追いかけても 追いつくはずもない

 それは何があっても縮まらない届かない距離だから

 力だけで登りつめたあなたは知っているんだ

 力だけでは手に入らないものも 大切なものも

 人間の本質さえも見抜く力があるそうだね

 頂点から見下ろせば全てが見えるというのが

 あなたの残した孤独なのだとわかったけれど


 何よりも大切なものは一つなんかじゃない

 欲が身を滅ぼすとはいえども 欲張りたかった

 家族を 小さくて華奢な弟を守ってあげないと

 以前自分で並べた言葉が今の自分を責めた

 欲張って大切なものを失ってしまった 自らこの手で

 権力のために散った弟を どうして守れなかったのか

 贖罪の意も込め 聖なる力に頼ってしまう

 この鎌倉の地に 仏像を授けようではないか

 だから許してはくれまいか 信じてはくれまいか

 愛しているという 許しているような言葉が

 呪いでしかなく 自分がいかに孤独なのだと知っても

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