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夢大陸 ~届かない平安を求めて~
大きな大陸には 大きな夢が詰まっている
憧れとも理想とも言える あなただから
僕は頼るまいと 敢えて距離をとったんだ
あなたがいなくてもやっていける 僕は
あなたの負担にはなりたくない 僕は
あなたに嫌われたくない あなたを嫌いたくない
どうしたいか自分の意志さえわからず逃げ出した
今の僕には「うた」なんて書けないよ
もう一度あなたに近付くための「ことば」を持っていない
独自に発達していってしまうんだね……
僕は僕だけのままで あなたはあなただけのままで
ずっしりと思い着物は心の重さのようだったけれど
流れゆく季節のように軽い気持ちを持とうとしていた
心は重なりたいと想うのみ 重なることがないのなら
僕は頼るまいと あえて距離をとったんだ
あなたの色を消すために 僕は濃く濃く染まった
咲き乱れる桜のように 僕は深く深く嘆いた
平安を求めていた そのはずだったのに
綻びを作らないために 夢まで捨てたのに
そのためにあなたまでを あなたさえも諦めたのに
結局は咲き乱れてしまった時代だから
いっそこのまま 春風を求める蕾のままで




