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1 此処から
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―――灰色の空から降りしきる雨と、零れていく私の命は。
等しく大地を。
等しく私と彼を染めていった。
『世界は、公平でいて残酷だ。』
そんな事、解りきっていただろうに。
私が貴方を殺すか、貴方が私を殺すか。
ただそれだけだったのだから。
だから、そんな顔をしないでほしい。
輝かしい未来が、貴方を待っているのだから。
それが私からの、最初で最期の贈り物。
喜んだ顔が見たかったな。
あぁ、もう時間切れ。
名残惜しいけど、それじゃバイバイ―――