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ELYSION  作者: 秋風スノン
第2章 フェアリーテイルの雫
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第28話『離別』

 絶体絶命ともいえる状況をジーク達に助けられ、ルークの追っ手であるフラクタを撒いたレイズウェルは、無縁墓地を抜けようとしていた。

 人間を、たった一人抱きかかえるだけで自分のものとは思えないほど足は重く、喉の奥から喘鳴が上がる。

 意識がなく、力が抜けたヒトの体とはこんなに重いものなのか……片割れを抱える腕はとっくに痺れていた。


 それでも、この手を放すことはしない。

 自分を鼓舞するように息を吐き出したレイズウェルの脳裏に、子供の頃の記憶が蘇る。

 

 あの頃、病弱だった自分は家系魔法の負担に体が耐えられず、誰からも期待されないまま寂しく過ごしていた。


 走っただけで熱を出し、まともに魔法を扱えなかったレイズウェルは、実力が全てのルーク家では居ないものとして扱われてしまう。

 また、母親がレイズウェルを生んですぐに亡くなった事もあり、父親は特に彼を憎んでいた。

 

 孤独の中で生きる世界は、決して輝く事のない鈍色をしていた。

 レイズウェル自身も自分に期待などしなかった。

 ある時、母親の死を受け入れられない父親は罪に手を染める。

 

 まだ子供だったレイズウェルの細胞を使い見た目がそっくりに作られたリズは、目や髪の色こそ違えど双子のように同じ形をしていた。ホワイトランドでは命を作り出す事は許されていない。

 

 それでも、同じ家で暮らしながら家族と絆を持てなかったレイズウェルにとって、リズはただの片割れというだけじゃなかった。仕事柄、殺伐とした生活の中でも二人で生きていこうと心に決めていた。

 

 その為に何も知らないリズに薬物を押し付け、元の活発な明るい心と意志を奪い続けた。

 子供の頃に交わした約束も、きっとリズは覚えていないだろう。


「頑張れよ……もう少し、もう少しだ……!」


 成長した今でも憎たらしいくらいにこの体は虚弱で、少し走ればすぐに息が切れて胸が痛くなる。

 酸素を取り込もうとする口が閉じることを拒み、咳き込んだ喉の奥からは鉄の味がした。


 墓地を出て暗がりの街へ足を踏み入れようとした時――。


「レイ」

 

 兄弟間の中でしか呼び合わない名前を呼ぶ、落ち着いた声が引き留めた。


「……エリオ兄さん」

 

 声だけでその相手が誰なのかわかっているレイズウェルは、荒い息を整えながら兄の名を呼ぶ。

 足音を立てずに目の前に現れた兄……エリオは、白狼の仮面を外し黒衣のフードを脱ぐと、咎めるように目を細める。

 

()()をどこに連れていく?」

「……行きたい場所に」


 静まり返る墓地に、レイズウェルの感情のない声が落ちる。

 

「逃げ切れると思っているのか?」


 そう訊ねるエリオは、弟であるレイズウェルに剣を抜いて向けた。

 ルーク家の長男であり父親の片腕でもあるエリオは、年齢や立場も下のレイズウェルに優しく接してくれた唯一の存在だ。

 

 でも、それは従順な弟であったレイズウェルに対してのものであり、今は違う。

 意識が戻りつつあるのか、腕の中でリズが唸っている。

 

 その体をゆっくりと優しく下ろしたレイズウェルは、自分よりも背の高いエリオを鋭く睨みつけた。


「エリオ兄さん、そこを退いてください」


 荒い息を整え両の手を胸の前で握り、その中に小さな炎を呼び出す。

 もとより、家の中で父親に次いで力を持つエリオに見つかった時点で、この欠陥品の体ではリズを連れて逃げ切れないのだ。

 ならば、出来ることは一つしかない。


 虚弱を抱えた弟を哀れむようにエリオは言う。


「……レイ、身の程を知れ。勝てない相手には挑むなと、お前に教えたのは私だ」

「ならば、なぜ! あんな無謀な仕事を言いつけたのですか!?」


 追い詰められ、捨て身の覚悟を決めたレイズウェルは声を張り上げる。


「あのロディオール殺しをリズ一人に押し付けて……出来るわけがない! 出来たとしても、無事に戻る保証なんてないのに……」


「……父上の命令だ」


 悲痛に訴える末弟を見下ろしたエリオは、それだけ答えると指を鳴らした。

 そのすぐ後に、レイズウェルの影の中から一匹の黒い狼が這い寄る。燃える炎を宿した黒い狼は、主であるエリオの命に従い、獲物へと牙を立てた。


「――ッ! ……兄さんッ!!」

 

 横腹を噛まれた瞬間に呼吸が早くなり、レイズウェルは痛みをこらえながらもなお、兄を責め立てる。


「兄さんは父さんがおかしいと思わないのですか!? フラクタ兄さんだって……!」


 怒り叫ぶレイズウェルの手の中で握った炎が勢いを増し、制御できない魔力が溢れて腕を焼く。


「昔は、あんなんじゃなかった! なのに……!」

 

 指先が焼けていく感覚を振り払うように、レイズウェルは炎を放った。

 これが今、レイズウェルが使える唯一の魔法であり、体が耐えられる限界ギリギリでもある。

 

 だが、全力をかけた炎はエリオに届く事はなく、剣の一振りにより塵を残してかき消されてしまった。


「聞きなさい、レイズウェル!」


 弟の訴えを無言で聞いていたエリオは、無情にも一番恐れていた宣告をする。

 

「今回、仕事の失敗と逃亡を許したことで、お前に廃棄処分が下った」

「なっ……!」

 

 思いもよらない言葉にレイズウェルは愕然とする。だが、次の言葉で我に返り、腕を伸ばした。

 

「今後、あれの所有者はフラクタとなる」

「なぜフラクタ兄さんに……!」


 勢いに任せてエリオの胸倉を掴み、焔を纏った拳を振り上げた。体を巡る魔力に耐えられない体は悲鳴を上げる。

吹き出すように血を吐いたレイズウェルは、血走った眼を見開き、酸素を求め痛む胸を握って地面に膝をついた。

 

「聞いて、ください……!」

 

 懇願するレイズウェルの声はかすれ、喉に絡む血が邪魔をする。

 肺が潰れそうになってまで叫びたかったのは、自分の事か?

 違うだろう、と心の底で悪態をつく。


 呼吸が苦しく、目も霞む。このまま死んでしまうのではないかというくらいに体が重い。

 それでも視線を落とさないレイズウェルは、口の端を伝う赤い血液を腕で拭い、立ち上がる。


 「……リズには、感情が、心があるんです……」

 

 自分に期待をしないレイズウェルは、自分自身が助かろうだなんて最初から思ってもいない。

 大切なのは一つだけだ、あとはどうなったっていいと言い切れる。


「アイツ自身は気付いていないけれど、悲しくて泣いたり、嬉しくて笑ったりもするんです……」

 

 一緒に暮らすリズにわざと冷たくあたり、仕事をする際にレイズウェルと名乗らせた。

 無責任で能天気なネクラーノンという人格を教え込んだのも、父や兄からの評価を手に入れる為なんかじゃない。

 

「俺は廃棄処分でいい。でも、アイツは……リズだけは自由にしてあげてください……!」


 髪と衣服は乱れ、気高く優雅な貴族である事をかなぐり捨てたレイズウェル・ルークは、子供の頃に交わした、たったひとつの約束を守る為に泥と血の臭いにまみれても訴え続ける。


「レイ、いくら表面を作り上げられたとて、兵器であるあれが人間の感情を持つ事は認められない」

「……それでも、リズの意志を消さないであげてください。お願いします……」


 そう言ったレイズウェルは、ふらつきながらも毅然として立ち続けていたが、足元から崩れ落ちていく。

 自分でもわかっている。父や兄よりも早くリズを探すために休まず酷使した体は、とうに限界を迎えていた。

 

 だんだんと目の焦点が合わなくなり、ふわりと体が浮く感覚に身を任せようとレイズウェルが目を閉じた時、声が聞こえた。

 


「……れい?」


 地面に横たわったままのリズは、朧げな意識の中で呼んだ。いや、呼んだというよりも聞いた言葉を繰り返していた。


「れい、そこにいるの? かあさまもいる?」


 あんなに酷い傷を負っていたにもかかわらず、リズは寝起きで気だるげに瞬きをする。

 痛覚がないリズにとって頭部を打ち抜かれた程度は、眠っていたのと変わらないのだろう。


「……リズ、大丈夫か?」

「お前……誰? みんなは……?」

 

 もう気力だけで意識を保っているレイズウェルを見たリズは、辺りを見渡し体を起こそうとしたが、多量の血を失った体では思うように力が入らずふらついてしまう。

 

 子供のように目を丸くしているリズにとって、レイズウェルはいつも傍にいた知らない他人だ。

 そうなるようにしたのはレイズウェル自身であり、そうしなければ二人とも生きてはいけなかったから。


「リズ……」


 自分の愛称を呼ぶ見知らぬ少年を、リズは不思議そうに見つめ返していた。

 その時、エリオの背後に黒い炎が上がり、上機嫌に意気揚々と跳ねるフラクタが姿を現した。


「おまたせいたしましたぁ!」


 まるで観客の喝采を浴びる道化師のように両手を上げたフラクタは、エリオへ向けて右手を胸の前にやり恭しく礼をする。


「な……んで……お前がここに……」


 最悪の結果が脳裏に浮かぶレイズウェルは、動揺を隠せず表情を強張らせた。

 ついさっき、このイカレ野郎(フラクタ)から逃げ切れたばかりなのに、ここに立っている。

 

 考えなくてもわかる。この男がここにいるという事は、引き付けてくれたジーク達に何かがあったのだ。

 おそらくは、もう殺されてしまったのだろう。

 剣を収めたエリオは何も言わず、レイズウェルは茫然として動けない。

 

「エリオ兄さん、ここからは我が!」

 

 そう言ったフラクタは、粗暴さを隠す仮面ごしにリズを見下ろす。

 血で赤く染まった青髪を強く掴み上げ、楽しみを見つけた時のように声を弾ませた。


「あぁ! さっきあれだけ痛めつけてあげたのに、もう回復してたなんて気味が悪いですかねぇ? ごきげんよう、汚らしいお人形さん? これからは我こそがお前の飼い主になりますね?」

「うぅ……」


 目上の者には逆らってはいけないと教えられているリズは、事態を飲み込めず、落ち着かなく目を泳がせている。


「そうでした……そう、お前を仲間だとほざいていたあの人間は……はて?」


 わざとらしく考えるような仕草をしたフラクタは、リズの目の中いっぱいに自分が映るように顔を近付け、おどけたような口調で話し始めた。


「ほむ。確か……ジークと言いましたか? あの生意気なクソは」

「ジーク? ジークはどこにいるの? シャオロンとハーヴェンもリズの仲間!」

 

 すると、何も知らないリズは目を輝かせる。この子の中では再会した所で記憶が止まっているのだ。

 フラクタは、そんなリズを薄く嘲笑い、声色を落とす。

 

「我が殺しました。クソ化け物の分際で人間との絆など欲しがったから、お前に関わった人間は死んだのですかね?」

「……え?」

 

 あまりにも軽く扱われる『死』に、理解が追い付かないリズは子供のように聞き返す。


「会えませんかね。汚いクソ化け物のお前のせいで、仲間だと偉そうに言っても哀れにも死んでしまいましたハイッ!」

「……死んだ? 死ぬと、もう会えない……もう、いないの……?」

「いませんかね?」


 凍り付いたように目を見開くリズとは対照的に、満足そうにフラクタはにこりと笑う。

 真顔から表情を変えられないリズは俯き、ゆるゆると口を開く。


「……リズが、欲しがったから……?」

 

 そう呟いたリズは、自分の感情に戸惑うように唇を震わせた。


「フラクタァァ!!」


 激昂し叫んだレイズウェルは、片割れを追い詰めるフラクタに殴りかかった。

 体中が痛い、いよいよ意識も飛びそうだ。だが、どうせ処分されて死ぬのならば、ここでリズを守って死んだ方がマシだと、残った最後の力を振り絞る。


「おお、これはこれは! 満足に仕事もこなせないクソクズ。わざわざ処分前にこれの飼い方のご説明を?」


 陽気に鼻を鳴らすフラクタは、リズを手放し向かって来たレイズウェルの腕を掴んだ。

 途端に、炎が上がる。

 

「我が家の落ちこぼれ、役立たず! どれをとってもその名にふさわしい面汚し!! 母親が生きているなど、嘘を重ねるなんて卑劣!」


 狂ったように高々と歌うフラクタは、息も絶え絶えの末弟の顔を両手で包み込む。

 憎しみが宿る緋色の眼から溢れた、頬を伝う涙が蒸発した。


 その瞬間、レイズウェルの足元に赤い魔法陣が浮かび、全身を飲み込む火炎が襲い掛かった。

 

 青白く高温の炎は容赦なく身を焼き、レイズウェルは痛みに耐えられず絶叫し、火を消そうと必死にもがく。


 片割れを苦しめるフラクタを恨むレイズウェルの叫び声と、悪趣味な笑い声が重なる。


「見なさい! あれが、お前の探す『レイ』なのでしたよ。お前を助けようとしたばかりに、廃棄処分に。あぁ! なんて可哀想なのですかね!!」


 愉快だと嗤うフラクタは再び項垂れるリズの髪を掴み、炎に焼かれ苦しむレイズウェルの姿を見せつける。


「……ぜんぶ、リズのせい……リズが、人間になりたいと思ったからこうなった……? かあさまが、うそ……?」


「そう、大人しく人形のままでいれば、誰も傷つく事はなかったのですかねぇフハハァ!」


 大きく目を見開いたまま両手で顔を覆い、抱いた感情を受け入れられないリズは、壊れた人形のようにそう繰り返す。

 仲間と片割れまで失い、耐えきれずに絶望したリズの顔を見ていたフラクタに、白狼の仮面を着けたエリオが口を開く。


「……時間だ。そろそろ街の傭兵団が騒ぎを聞きつけてやって来る」

「廃棄処分の証拠を父上に持ち帰る必要は?」

「ない。放っておけば直に終わる」


 抑揚のない声でそう言ったエリオは、希望を失って意志のない人形のようなリズの腕を取る。

 そうして、燃え盛る炎に包まれ、今もなお生きようともがき続ける末弟を一度だけ振り返った。

 

 唯一、自分達の味方になってくれた存在や、守りたかった片割れまでも奪われていく。

 火魔法を扱う家系の血筋であり魔力への耐性を持っているが故に、直に身を焼かれる苦痛を長く味わったレイズウェルは、もう諦めてしまおうと目を閉じた。


 どんなに望んでいても、力がなければ人は何も手に入れられないのだ。

 心の中でそう呟き、希望を捨てた。


 意識を失い、魔力への抵抗が消えたあとの事。

 いつもどんな時も肌身離さず持っていた青いリボンが淡く輝き、打ち捨てられたレイズウェルの体を包み込んだ。



 やがて火の消えた墓場に、湿った地面を蹴る足音が近付いてきた。

 数は三つ。ジークとハツ、シャオロンのものだった。

 

「いたぞ! レイズウェルだ……!」


 見覚えのあるシルエットに気付いたジークは、うつ伏せに倒れているレイズウェルへ駆け寄ると、鼻の下に人差し指をあて呼吸を確認する。


「……少しだけど、息がある。リズはいないし、何があったんだい?」

「酷い火傷さ。ここじゃロクな手当ても出来んさな」

 

 ジークに続くようにハツはレイズウェルの胸に耳を当て、心臓の鼓動を確かめた。

 微かに脈打つ心臓の音は弱く、今にも止まってしまいそうに思える。

 焦げた臭いが辺りに充満しており、シャオロンは徐々に近づいて来る声に気付いて顔を上げた。


「待って、誰か来るヨ。この街の部隊カモ」

「見つかるとめんどくせぇさ」


 そう言ったハツは、どうする?というように視線を投げる。シャオロンも同じだ。

 いくら人の目から離れていたとしても、さすがにこんな夜に墓地で派手に騒ぎを起こせば傭兵団が出てくるのも当然。ジークは、迷わずレイズウェルを背中に担ごうと手を出した。


「とにかく、ここを離れよう! ……おっとと、重いんだぞ!」


 無理やり背負った拍子に、レイズウェルの服の中から焦げて擦り切れた青いリボンが落ちる。

 ジークは、片手でそれを拾おうとした所でバランスを崩してしまい、前のめりに転んでしまう。

 何とかリボンは掴めたのだが、レイズウェルを落としてしまった。


「うわわ! 申し訳っ……」

 

 そう思って慌てて起き上がったが、間一髪のところでシャオロンが助けてくれていた。


「ムリはしない方がいいヨ。ジークだってボロボロでショ」

 

 そう言って、身動きひとつしないレイズウェルを荷物のように軽々と小脇に抱えたシャオロンは、「こっちから行こう」と言って走り出した。

 

 つくづく、亜人の身体能力には驚かされるもので、人目を避けるように裏路地を進むシャオロンは、自分の背丈ほどの高さの壁を片腕で軽々と越えていく。


 ジークとハツも気合と根性でそれに続き、夜闇に紛れるように街を出る事に成功する。

 騒ぎに集まってきたロレッタの街の部隊が到着する頃には、その場には誰もいなかった。


 街の外に出れば、木の後ろに隠していた亜人馬車を目指した。


「今はのんびりしてる場合じゃないんだぞ! これを外せば少しは早く走れるはず……」

 

 ジークは月明かりを頼りに、馬車に取り付けられていたキャビンを取り外し振り返る。

 おそらく、完全には人目を避けられていたわけではなく、もたもたしていたら見つかるのは時間の問題だ。

 そうなれば、厄介な事になってしまう。


「同感だネ。彼らには悪いケド、もう一度ガンバってもらおうかナ」

 

 同胞の首を撫でて落ち着かせたシャオロンは、レイズウェルを抱えたまま一頭の背に乗る。

 ハツも慣れた手つきで亜人にまたがり、ジークは顔を引きつらせた。


「待って、実は乗ったことなくてだな!」

「落ちなきゃなんでもいいさ!」


 最後まで言い終わる前に亜人馬の上へ無理やり乗せられたジークは、揺れと予想外の速さに白目を剥いてしまうのだった……。


 深夜、明かりの消えたベレット村まで辿り着いたジークは、一軒だけ明かりの灯る宿舎のドアを叩く。

 少しの間を置いてドアを開けたのは、重々しい表情をしたジゼルさんだった。


 ジゼルさんは傷だらけのジーク達を見つめた後、シャオロンに乱暴に抱えられたレイズウェルに気付き、何も聞かずに迎え入れてくれた。


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