表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
93/555

72 クソどうでもいい仕事<ブルシット・ジョブ>2

 ただ、ここは『余裕(スラック)』の視点から再定義してみよう。

 クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)とは、まともな『余裕(スラック)』を消失させる仕事のことだ。


 社会的に有意義な仕事というのは、従事者たちの時間的、体力的、知的『余裕(スラック)』をほどほどに消費し、顧客に大量の『余裕(スラック)』を提供する。社会全体で見て、『余裕(スラック)』の量が増える仕事のことだ。

 また、普通のまともな仕事は、『余裕(スラック)』を別の『余裕(スラック)』へと交換するものだ。食べ物屋であれば、金銭的『余裕(スラック)』を食料的『余裕(スラック)』と交換できる。多少の割高・割安感はあるにせよ、社会全体でみて、『余裕(スラック)』はあまり増減していない。だが、それでいい。『余裕(スラック)』を過剰に貯め込んだり、(こじ)らせればロクなことにならない。『余裕(スラック)』の交換それ自体、とても意味のある行為だ。交換できることで、社会全体の『余裕(スラック)』の質が良くなっているからだ。


 だが、クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)はダメだ。貴重な『余裕(スラック)』を消失させるだけの行いだ。あるいは、あらゆる『余裕(スラック)』を(こじ)らせた人間関係的『余裕(スラック)』へと引き換えてしまう。まともな『余裕(スラック)』が消え失せてしまうものだから、クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)自体をどうにかしようという『余裕(スラック)』もない。というか、気付く『余裕(スラック)』すらないだろう。クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)背景(やみ)に融けてしまう。星空のバイアスだね。クソどうでもいい仕事(ブルシット・ジョブ)は、無責任カードで即座に突っぱねるのが自衛であり、正しい対処法だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ