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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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66 巻き添えを防ぐ2

 加害者にならないためには、『無責任』カードの使い方を見直すこと。自分が抱いてしまった理想像、他者(ダレカ)に押しつけられた理想像に対して無責任になればいい。今すぐ理想の自分にならなきゃいけないという馬鹿げた緊急性にこそ、無責任になるべきだ。いくら『余裕(スラック)』を失ったって、重要性(かぞく)に対して『無責任』カードを切ったって仕方がない。恐らくは、焦りから(おじゃま)キャラにやられたんじゃないだろうか? 宣伝と広告(コマーシャル)に振り回され、お金も時間も前借り後払い(クレジット)、一発逆転したくて射幸心の煽動(ギャンブル)に走り、どうにもならなくなって中毒と依存症(ドラッグ)に溺れる。恐らく、相当種類の『余裕(スラック)』が不足するか(こじ)れていて、どうにもならなくなって加害に走る。そうなる前に『無責任』カードで仕切り直しを図っておくことが予防策になる。

 被害者にならないためには、ひとつ、原則を心に留めおくことだ。

『痛みとは、その原因から距離を取れという身体の指令(シグナル)である』という大原則。心の痛みは養生を、体内の痛みは治療を、外部からの痛みは逃走を求めている。痛みに慣れて不感症になる前に、解決しなければならない。まして時間とともにひどくなる痛みなんてのは論外だ。意地を張ったり、罪悪感に縛られたり、悲劇を気取ったり。人間は、自分にさえ酔っ払える生き物だ。だが、現実(いたみ)を前にしたら、そんな真善美(タテマエ)なんてクソったれだ。原因が明らかなら距離を取って、遠くからちくちく攻略してやればいい。また、なんかつらいんだけど、痛いのかよく分からない、そんなときもあるでしょう。不感症になりかかっているのか、そもそも痛みがないのかよく分からない。そんな場合は、肩の力を抜きましょう。ゆっくり深呼吸をして、安全な場所なら目を閉じるのもいいでしょうね。軽い、本当に軽めのストレッチもいいでしょう。身体に力みがあると、人は痛みを忘れがちになります。絶えず我慢をしていませんか? あらゆるものに意地を張っていませんか? 居心地が悪く、いつも緊張しているとか? あと、仕事モードに入ったときも痛みは感じにくくなりますね。()にも(かく)にも、力みは痛みに対する感性を失わせます。痛みが変わらないのか、強くなってるのか、弱くなっているのか。問題解決のための重要なセンサーになっています。ただ、痛み自体も身体を力ませますし、それで誤魔化し続けるといつか激痛となってあふれ出します。意識的に肩の力を抜く……というとおかしな感じがしますね。意識すること自体がすでに力みなので。まぁそれでも、ほっと一息つく習慣は大切にしていきたいものです。最初からいきなり力を抜けってそりゃ無理ですから。慌てず、ゆっくり、ときどき(ほぐ)してやるぐらいの気楽さで、肩の力を抜いて、解決策を素直な心で考えましょう。

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