64 夜道で刺されないために。
さて、『余裕』の正しい扱い方について考えてきました。
様々な『余裕』をあげてきましたが、いかがでしたでしょうか?
まぁでも、人間社会のあらゆるものは『余裕』の産物なのだから、何を取りあげたとしても『余裕』が関わってくるでしょう。『余裕』について大体考え尽くしたとは思わないし、むしろ1%すら書けていないと思います。君が見つけた、君だけの『余裕』を是非とも大切にして欲しいし、なんだったらドヤ顔で見せびらかしてください。大いに驚きますので。ついでに、適切・過剰・不足・拗らせ4パターンを妄想して楽しんでみてもいいですし。
そんなゆるーい気楽さを君の「あそび」に換えて欲しい。そう願っています。
なあんて、いい感じに締めるのは止めにします。
そろそろ、ピントのズレたことを言ってないかチェックしよう。
認知的背理法のお時間です!
「これで、『余裕』を正しく扱えるかな?」
「ま、間違った扱い方なんて絶対しないんだからっ」
「うん? 間違った使い方を誰かに押しつけられちゃったらどうなるだろう?」
基本的に、空理空論は『余裕』を距離感や緩衝材として扱います。自己防衛的で、奪うことによる短絡的な利益よりも、じっくり育てることによる長期的な利益を徹底重視した考え方です。剣よりも盾を優先している。けれど、盾でぶん殴ることだってできなくはない。盾でぶん殴るなんて非効率極まりないから自分はしないが、だからこそ他者に盾で殴られることは想定しにくい。剣でなく盾であったとしても、不意を打たれたら痛打になりかねない。
ひとつ。他者が『余裕』の扱いを間違えたときに、巻き添えを喰らいたくない。
ふたつ。あるいは『余裕』の扱いを拗らせた詐欺師に騙されたくはない。
背中にも『余裕』は必要だ。夜道で刺されたくはないからね。闇堕ちだけではなく、バッドエンドも回避したい。
『余裕』の正しい扱い方に加えて、間違っていない扱い方についても考えていこう。
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