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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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62 あまりにも人間的な余裕<スラック>~5軸コンプリート3

 そして、時間を掛けて自分を(はぐく)んでいく。形だけ余裕ぶってるわけじゃない、ちゃんとした『余裕(スラック)』のある人間に成っていく。そうすると、多少なり無茶もできるようになってくる。これまでは過剰で、とても扱いきれない! と思っていた『余裕(スラック)』も、手が届くようになる。5軸を取り揃え、極めた結果、人間的『余裕(スラック)』が手に入る。

 これは一般に、度量だとか、人間の器、心の広さとか言われるものだ。手に入れるのが難しい、ともすれば人間としての格が違うとか何とか言い訳して、手を伸ばすことさえ諦めがちな代物だ。でも、きちんと手順さえ踏めば、誰だって自分を育てることができる。

 例えば、空理空論(スラックマネジメント)の好例として、経営(マネジメント)の達人を考えてみよう。名経営者なんて人間的『余裕(スラック)』のある人の代表例だろう。そういう人にただ働きを申し出て、カバン持ちでもなんでもやって、そのやり方を見習う。恐らく十数年ぐらい掛けて、それっぽい振る舞いを身につける。なんか上手いこと気に入られれば、チャンスのひとつも恵んでくれるかもしれない。そうすれば、その名経営者ほどではないにせよ、まぁまぁ成功できるだろう。

 ただし、現代の法令遵守(コンプライアンス)意識の高まりをみるに、ただ働きを受け容れてくれる可能性は低いだろう。カバン持ちできただけで幸運? さらに言えば、その名経営者が本物かどうかも、未熟な時分には確信が持てないだろう。その辺りにも運が絡む。そして時間効率(タイパ)も悪い。本当に憧れて、真剣に挑む。でもやり方が全く分からない。ならこんな無謀な手段でも悪くない。だってそれぐらいしかできることがないのだからね。

 でも、空理空論(スラックマネジメント)ならどうだろう? 『余裕(スラック)』、なんでもないことをひとつひとつ分解し、個別に扱いを心得ていく。なんか面倒になって、途中でやめちゃっても構わない。それなりに身につけた分だけ、それなりに役に立つ。

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