表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
81/555

60 あまりにも人間的な余裕<スラック>~5軸コンプリート

 それでは最後に、人間(ヒト)×存在(モノ)×評価(カネ)×時間×空間軸。

 あまりにも人間的な『余裕(スラック)』について考えていこう。


 ただ、せっかく最後なので、これまでのように「適切なら」「過剰であれば」「不足すると」「(こじ)らせると」ってのは固定の流れで語るのは止めて、自由に書こうと思います。なんだかんだ無粋だろうし。


 ここまで、様々な『余裕(スラック)』について考えてきました。突っ込みどころも多数あったと思います。人間(ヒト)×評価(カネ)軸の(こじ)れで対人マウント? 人間(ヒト)×空間軸で距離の『余裕(スラック)』が不足してるからじゃ? だとか、歴史に評価(カネ)軸が含まれていないのは何故? とかね。

 元々、5つの次元(ディメンション)の考え方は、私が分析ツールとして作ったものです。展開した話を分析するのではなく、分析ツールの検査項目を分かった上で話を展開している。逆手順になっているので、大きな抜け漏れは防げているかもしれませんが、確実とはとても言えません。どうしても雑な部分が混じってると思います。

 また、4軸で扱った経済成長・グローバル化・思想・歴史のように、話の枠を広げれば広げるほど、基本的に5軸全てが絡んでくるはずです。(しっか)りした物事ほど、5軸全てをバランス良く含むはずだ、というのが5つの次元(ディメンション)の基礎になっているので。むしろ、ある1軸を完全に含まずに他4軸だけ含むなんて例を探す方が難しかった。割と直感的にこういう傾向があるかなぁ、ぐらいのゆるーい考えでそれぞれのテーマを決めました。


 また、『過ぎたるはなお、及ばざるがごとし』なんて言葉があります。

 本来は、度が過ぎることは足りないことと同じぐらい良くないことだ、という意味です。しかし、過剰社会においては、奇妙な意味合いが付け加わってくる。

 それは、「過ぎたる」と「及ばざる」の区別が付かないということ。

 何言ってるんだという感じですね。私もそう思う。けれど、自信は持てない。

 例えば、「こんな言いたいことも言えないような世の中」なのか、「言いたい放題言っているからこんな世の中」なのか。区別できますか? 日々、我慢を重ねている方は前者だと思うでしょう。でも、SNSが普及した世の中のことを思えば、後者のようにも思えます。正しいのはどちらなのかを問えば、人によって違う正解がある。そして、本人もひょっとしたら勘違いしているのかもしれない。実際にやってみて、生きづらさが解消されてようやく、そちらが自分のとって正しかったのだ、と結果的に分かるだけだ。

 何が言いたいかというと、「過剰であれば」「不足すると」が逆じゃないのかと思ったら、そちらが君にとって正しいということ。まぁ、その正しささえ幻想かもしれないね。(与えること)(欲すること)の区別が難しいようなものだ。折り合いをつけながら上手いことやっていくしかない。上手くやる、その役に立てたなら幸いだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ