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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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51 人工知能との距離感的余裕<スラック>~人間×存在×時間軸

 次は、人間(ヒト)×存在(モノ)×時間軸で。

 人工知能、AIとの関係性を考えてみます。


 AIとの距離感的『余裕(スラック)』。

 適度なら、人間とAIが二人三脚で互いに影響を与え合いながら成長することができます。好例としては、将棋界でしょうか。トッププロがこれまでの定跡に加えて、AIからも意外な視点を提供される。結果として技量は更に向上し、ついでにAIの評価値を得ることで途中経過の趨勢(すうせい)が一般人にも分かりやすく見せることができている。これは評価軸までも巻き込んでますね。

 過剰であれば、AIを毛嫌いしてしまっている。人間とAIの違いを明らかにしないまま拒絶してしまっているので、人間的な成長の機会も逃してしまっている。AIが存在しなかった時代なら毛嫌いも何もないのですが、AIがある時代に無視ばかりもしていられないのだろう。

 不足すると、人間がAIの判断に強く依存して主体性を保てなくなる。あるいは、AIと対立してしまう。人間的な成長を妨げてしまう。または倫理や道徳、法制度を犯してしまい、人間的に堕落する。逆に犯された側は、生活が成り立たなくなったりする。AIは機械的に発展するので、人間が争うのは大変に不毛な相手です。きちんと話し合い、社会的合意(コンセンサス)を得るための時間的『余裕(スラック)』が必要なのでしょう。しかし、AI開発競争、利権の奪い合いがその時間的『余裕(スラック)』を食い潰します。

 (こじ)らせると、AIを巡っての社会的対立へと発展し、法制度は混乱します。仮に労働の必要性が薄れるのだとしても、セーフティネットが整う前にAIが普及してしまったらパニックにもなるでしょう。21世紀版機械打ち壊し(ラッダイト)運動が起きるのかもしれません。


 人間(ヒト)×存在(モノ)×時間軸、AIとの付き合い方について考えてみました。

 AIってなかなか難しいバランス感覚を求めてきますね。好例もあるということで、そんな事例が今後増えてくることを願っています。


   †

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