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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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45 主観的余裕<スラック>~人間軸

 そういえば、前話に触れた折、友人さんに「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール」という本の紹介を受けました。

 私自身はタイトルこそ知っていたものの読んだことがなかったので、ちょっと内容をさらってきました。

 富を最大化するのではなく、人生を最大化しよう。そんな内容の本で、早めに人生経験に投資することや生前贈与を重視するなど、なかなか興味深い内容でしたね。

 空理空論(スラックマネジメント)にも通じる部分があると思うし、相鎚(あいづち)を打ちたくなるところも確かにありました。


 その上で、やっぱり違うなって思ったよ。

 I ALIVE WITH ZEROs.

 私はなんでもないことを精一杯抱きしめて生きていく。


 さぁて、なんでもないことを散々書き並べてやるとするか!

 さて、とは言うものの。

余裕(スラック)』はあまりに移ろいやすく、形がないものだ。

 そんなものを上手く分類できるだろうか?


 完全網羅は難しいだろう。しかし、およそ目立つものを取り尽くすぐらいなら、まぁ何とかなるだろう。

 以前、前章「記述主義者ともう失敗しない方法論。」で構造の評価方法について考えたことがあった。人間(ヒト)存在(モノ)評価(カネ)・時間・空間、この5つの次元(ディメンション)の掛け合わせで評価するやり方だ。これを利用し、大きな抜け漏れがないように調べていこうと思う。


 まず、『余裕(スラック)』にはなんら実体がない。あくまでも人間(ヒト)が見つける必要がある。

 だから、最初は人間(ヒト)軸で考えてみよう。


 ひとつ。感覚的『余裕(スラック)』。

 適度なら、冷静に平常心を保つことができる。

 過剰であれば、無感動で退屈になったり、あるいは逆に神経質になったりする。

 不足すると、ストレスフルで配慮ができず、周囲に対し粗雑に振る舞う。

 (こじ)らせると、オカルトにハマる。感覚に感覚を重ねすぎて現実からズレてしまう。


 ふたつ。感情的『余裕(スラック)』。

 適度なら、素直に生きやすく、意思疎通(コミュニケーション)もしやすくなる。

 過剰であれば、よく言えば客観的、悪く言えば熱中できない。皮肉屋になりがちだ。

 不足すると、大抵は怒りっぽくなる。あるいは泣いてしまうなど、感情に振り回される。

 拗らせると、感情に嘘が混じる。心は泣いていても笑ってしまう。常態化すると非常にきついものがある。


 みっつ。知的『余裕(スラック)』。

 適度なら、自分のことや周りのことについて、理解が進んでいく。

 過剰であれば、考えすぎて袋小路に陥る。悩み過ぎる。

 不足すると、状況や環境に振り回される。自己肯定感、自信、主体性を失う。

 拗らせると、誇大妄想的で、周囲に理解されなくなる。過ぎた自尊心と、周囲の評価のギャップに苦しむ。


 よっつ。体力的『余裕(スラック)』。

 適度なら、活動的で行動力がある。

 過剰であれば、良くも悪くもトレーニングのしすぎである。時間的『余裕(スラック)』は大丈夫か?

 不足すると、無気力で強い疲労感を覚えるようになる。

 拗らせると、他人を振り回してしまい嫌われる。根性論をやたらと振りかざす。退屈に感じ、周囲のペースに合わせて敢えて遅く振る舞うのがダルくなる。


 とりあえず、人間(ヒト)軸だけで見れば、これらが代表例だろうか。


   †

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