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515 「障害がある」を笑い飛ばす235
ひとつ目、標的の選定だ。
たとえばだが、そもそも標的が間違っていたら話にならない。
ほかにも、標的のまわりを雑に巻き込んで話をおおきくしたために、かえって復讐が難しくなっているとか。
あるいは、標的が巨大すぎるのも、決して筋が良いとは言えないね。べつに巨大でもいいけれど、致命的な心臓部がどこにあるのかを見抜かないといけない。叩いてもトカゲの尻尾切りで逃げられてちゃ、つまらない復讐劇になってしまう。
つまるところ、標的をきちんと見定めておかないといけない。標的の取り違えがなく、対象が絞り込まれ、かつ急所がどこかを分かっていないといけない。
そうでなければ、これよりあとに続く、「手段」が難しくなり、復讐のあとに『余裕』が残らなくなってしまうだろう。
復讐劇の良し悪しを比べるうえで、標的の曖昧さを見落とすわけにいかないね。