表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
458/564

437 「障害がある」を笑い飛ばす157

 これと似たパターンとして、幸運の手紙というのもある。次のようなものだ。


 これは幸運の手紙です。

 受け取った人は、これと同じ手紙を3日以内に7人に送ってください。

 そうすると、あなたには素晴らしい幸運がおとずれるでしょう。


 これは不幸の手紙の手口を発展させたものだね。

 受け取った人は、これと同じ手紙を送らなければならない。

 もしも送らなければ大変だ。せっかくの素晴らしい幸運がおとずれなくなってしまうのだからね。

 やっぱりこれも、不安をそっと(あお)っているのさ。

 同じ手紙を送るという出口戦略をしっかり示すことで、行動を誘導される。

 しかも、不幸の手紙と違って、不幸を押しつけるような罪悪感を感じなくて済む。そうだよ、なんてったって、幸運の手紙なんだからね。それをばらまいてなにが悪いって言うんだ?


 このように、不安を(あお)るタイプの物語も、広まりやすい。

 これも基本形のひとつと言えるだろう。

 ただし、これは怒りや情熱を宿した物語ほどは優れていないと思う。

 というのも、不安を煽るタイプは、不安と出口戦略が分かれているからだ。怒りや情熱は、そのあたりがうまく一体化しているから、違和感を覚えにくい。つまり社会性の「もっともらしい」という点からすると、怒りを利用するほうが優れていると言えるだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ