430 「障害がある」を笑い飛ばす150
さて、社会性の根っこに物語があるのなら、物語をつくる技術を社会性へ逆輸入することもできそうだね。
たとえば序破急や起承転結なんてどうだろう?
序破急とは? 序盤はゆったりと始めて、中盤でその平穏を破り変化に富んだ展開になり、終盤で急速に話を収束させる。
これは話の展開を考えるときに使える。また、話すのなら声の調子や抑揚、テンポを考える目安にもなるね。
起承転結とは? まずはことの起こりを説明し、それを承けて事件が始まり、それが急転直下の解決をみせ、最後に結末がどうなったのかを示す。
これもある種の話の展開方法だね。
ただこれに注意がいるのは、違和感をあたえないのが大前提であることだ。
とくに起承転結あるあるなんだけど、無理に当てはめようとすると、かえって不自然な展開になってしまうことがある。
じっさいにありのままを書こうとすると、「転」と言えるようなものがない場合がけっこうあるんだ。
ただ、起承転結も上手くハマるときもある。
たとえば、2人コントの台本なんてどうだろう?
起「○○ってあるやんか」
承「ほうほう、あるなぁ、そんで?」
転「※ボケる」
結「※ツッコむ」
すごく基本的なコントのかたちだと言えそうだね。安心して見ていられる。
起承転結はバランスが崩れがちで、あつかいが難しい。けれど、バランスが取れているなら、話のテンポとしてはかなり優れている。