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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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14 余裕を見失う原因、欲望

 リン(Linked)ホラ(Horizon)の進撃ベスト盤の発売日発表で狂喜乱舞してる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。

 まさかの誕生日翌日、これは前日入荷(フラゲ)狙いしかない……?

 さて。次は『余裕(スラック)』を見失う理由について考えていこうか。


 ここまで、『余裕(スラック)』の見つけにくさに触れ、その対策、見つけ方について考えてきた。

 ここからは、せっかく見つけた『余裕(スラック)』を見失わせる原因、(おじゃま)キャラと向き合っていこうと思う。


 まぁ、まずは固くならず肩の力を抜いて、果敢に敵に挑む前に、自己分析(ステータスチェック)をしよう。

 以前話したアイゼンハワーマトリクス、あれは軍隊みたいな組織人向けのやり方だった。善良な一般市民にそのまま当てはめるには無理があるので、個人向けにアレンジしてみよう。


 緊急で重要「君のこと(巨大隕石や新機軸(イノベーション)に匹敵するものは君をおいて他にない)」

 重要なこと(緊急ではない)「私のこと(私が死ぬまでにやればいい)」

 緊急なこと(重要ではない)「私の欲望(くっ……静まれ……)」

 不要で不急「余裕(スラック)(ちょっぴり)」


 残念ながら、緊急で重要な君のことを、『無責任(なんでもないこと)』として扱うのは無理なようだ。

 私には、デカルトのように『我思う、故に我在り』なんて言えないんだ。

 だって、星空のバイアスを知っている。私だけでは、私自身を理解できないことを、もう認めてしまっている。近代合理主義はもう身体に、心に合っていないんだ。

 だから、『君思う、故に私がいる』んだ。

 君がいなければ、どんな物語にも意味はない。

 君が声を掛けてくれなければ、無限落下の最中(さなか)、足下に散らばるだけの何かだ。


 じゃあ、私は重要なこと、私自身を(ないがし)ろにすればいいのだろうか?

 そういう訳にもいかないね。それはその場しのぎの方法に過ぎず、ジリ貧に陥ることが目に見えている。ほんの未来の物語を描くために、私自身を切り捨てることもできない。


 ならば不要不急、『余裕(スラック)』なら……量が足りないね。ちょびっとしかねぇ。困った。


 というわけで、最後に残った希望、じゃなかった欲望と向き合うしかないようだ。なんでこんなのが残っちゃったんだよ……。


 閑話休題(さて、気を取り直して)


 欲望。これは非常に取り扱いが難しい。

 食欲のように、完全に無視すると死んでしまう類の欲望がある。

 睡眠欲のように、それを削ることで人間性をすり潰してしまう類の欲望がある。

 性欲のように、完全に抑え込むと色々途絶えてしまう類の欲望がある。

 物欲や社会的欲求、承認欲求のように、際限がないために『余裕(スラック)』のみならず、私や君のことを散々に振り回す類の欲望がある。


 三大欲求のような生理的欲求もあれば、それ以外の人間的欲求もあるだろう。


 他、安全欲求は緊急性の高い欲望だが、ここでは特に触れない。『余裕(スラック)』に対する希求そのものが安全欲求を内包してしまっているので、改めて触れ直す必要はない。

 自己実現欲求や自己超越欲求も除外する。緊急性がないからだ。あくまでもこれは重要なこと(緊急ではない)「私のこと」に含まれる。ここでは扱わない。


 ここまでを大別すると、生理的な内的欲求と、それ以外の外的欲求に分類できる。

 適度に保つ必要がある内的欲求。

 際限のなさに苦労する外的欲求。

 これらと向き合う必要があるわけだ。


 しかし、そんな義務感も心持ち次第。

 見方を変えれば、欲望はとても俗っぽいテーマだ。

 私や君がどんな人間性を抱えて生きているにせよ、共通の話題にしやすい。興味を抱きやすい話の種になる。


 だから、次からはこんな話にしよう。

 内的欲求と外的欲求に向き合う方法。


 即ち――『ダイエット』と『部屋の整理』である。


   †

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