14 余裕を見失う原因、欲望
リンホラの進撃ベスト盤の発売日発表で狂喜乱舞してる今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
まさかの誕生日翌日、これは前日入荷狙いしかない……?
さて。次は『余裕』を見失う理由について考えていこうか。
ここまで、『余裕』の見つけにくさに触れ、その対策、見つけ方について考えてきた。
ここからは、せっかく見つけた『余裕』を見失わせる原因、敵キャラと向き合っていこうと思う。
まぁ、まずは固くならず肩の力を抜いて、果敢に敵に挑む前に、自己分析をしよう。
以前話したアイゼンハワーマトリクス、あれは軍隊みたいな組織人向けのやり方だった。善良な一般市民にそのまま当てはめるには無理があるので、個人向けにアレンジしてみよう。
緊急で重要「君のこと(巨大隕石や新機軸に匹敵するものは君をおいて他にない)」
重要なこと「私のこと(私が死ぬまでにやればいい)」
緊急なこと「私の欲望(くっ……静まれ……)」
不要で不急「余裕(ちょっぴり)」
残念ながら、緊急で重要な君のことを、『無責任』として扱うのは無理なようだ。
私には、デカルトのように『我思う、故に我在り』なんて言えないんだ。
だって、星空のバイアスを知っている。私だけでは、私自身を理解できないことを、もう認めてしまっている。近代合理主義はもう身体に、心に合っていないんだ。
だから、『君思う、故に私がいる』んだ。
君がいなければ、どんな物語にも意味はない。
君が声を掛けてくれなければ、無限落下の最中、足下に散らばるだけの何かだ。
じゃあ、私は重要なこと、私自身を蔑ろにすればいいのだろうか?
そういう訳にもいかないね。それはその場しのぎの方法に過ぎず、ジリ貧に陥ることが目に見えている。ほんの未来の物語を描くために、私自身を切り捨てることもできない。
ならば不要不急、『余裕』なら……量が足りないね。ちょびっとしかねぇ。困った。
というわけで、最後に残った希望、じゃなかった欲望と向き合うしかないようだ。なんでこんなのが残っちゃったんだよ……。
閑話休題。
欲望。これは非常に取り扱いが難しい。
食欲のように、完全に無視すると死んでしまう類の欲望がある。
睡眠欲のように、それを削ることで人間性をすり潰してしまう類の欲望がある。
性欲のように、完全に抑え込むと色々途絶えてしまう類の欲望がある。
物欲や社会的欲求、承認欲求のように、際限がないために『余裕』のみならず、私や君のことを散々に振り回す類の欲望がある。
三大欲求のような生理的欲求もあれば、それ以外の人間的欲求もあるだろう。
他、安全欲求は緊急性の高い欲望だが、ここでは特に触れない。『余裕』に対する希求そのものが安全欲求を内包してしまっているので、改めて触れ直す必要はない。
自己実現欲求や自己超越欲求も除外する。緊急性がないからだ。あくまでもこれは重要なこと「私のこと」に含まれる。ここでは扱わない。
ここまでを大別すると、生理的な内的欲求と、それ以外の外的欲求に分類できる。
適度に保つ必要がある内的欲求。
際限のなさに苦労する外的欲求。
これらと向き合う必要があるわけだ。
しかし、そんな義務感も心持ち次第。
見方を変えれば、欲望はとても俗っぽいテーマだ。
私や君がどんな人間性を抱えて生きているにせよ、共通の話題にしやすい。興味を抱きやすい話の種になる。
だから、次からはこんな話にしよう。
内的欲求と外的欲求に向き合う方法。
即ち――『ダイエット』と『部屋の整理』である。
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