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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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263 「お金がない」を笑い飛ばす84

「……じゃあ、小金貨10枚でどうだろうか?」

「ほう? 思ったより堅実ですな。商会の1割を売るということで?」

「いや、全部売ってしまおうと思う」

「話が見えませんな。それなら――」

「2年後だ。僕たちは、誰も見たことがないほどのデケェお祭りをやる。そのときに、商会のすべてを譲る約束を、いまここで、小金貨10枚で買わないか?」

「な」

「わっはっはっ! おもしろい、やはりオオカミ少年はおもしろいな!」


 商会の運営など、うまくいくか分かりません。来年、ちゃんとオオカミ小麦が収穫できるかどうかも。未来は分からないことばかり。

 あらたな商会が2年も経たずになくなることなど、けっして珍しくはない。

 その危険性(リスク)も込みで、商会のすべてを、小金貨10枚で売る。現時点で100枚と評価されたにも関わらず、たった10枚で。

 その代わり、これから2年間だけは、まぎれもなく少年が商会の全権を握れます。

 そして、伯爵家としても商会に傾いてもらっては困る。オオカミ小麦の収穫はたしかに期待できるし、なにせ2年後にはすべて伯爵家のものになるのですから。


 元々、特許状は伯爵さんから受け取ったもの。それを返すだけ。

 とはいえ、損得だけで考えたら、オオカミ小麦を見つけ増やした、せっかくの幸運と努力とを手放してしまうことになります。これは少年の大損かもしれません。

 しかし、これは伯爵家の(ふところ)に食らいつく妙手でもありました。

 少女はダメ押しとばかりに、追撃を加えます。


「……結果さえ出せば、私たちの立場もお給金も、期待して良いのよね?」


 これには、執事さん苦笑いせざるを得ませんでした。

 じつを言えば、商会の価値、現時点では特許状の価値ですが、小金貨100枚ではいささか安いと思っていました。小金貨100枚と言うのは、ファーレンハイト伯爵家がすぐに用立てられるギリギリ全額だったのです。ほんとうに見栄っ張りですね。

 いつもは為替(かわせ)を使っています。金貨ではなく証書のやりとりでお金を動かしているんですね。だから、大量の現金なんてものは、裕福な大貴族か王族、あるいは大商会か、寄付金(十分の一税)を集める教会ぐらいしか持っていないでしょう。

 まして傾きかけた伯爵家に出せる金額など、これぐらいが限界でした。


 しかし、小金貨10枚で済むなら、90枚は金銭的『余裕(スラック)』として取っておけるわけです。正直、いざという時にものすごく助かります。この提案は、渡りに船でした。


「ふっふっふ、なら決まりだな。やれるだけやってみるといい、少年少女たち! これからの2年、そしてそのあとも期待しておるぞ!」


 そして、伯爵家として金銭的『余裕(スラック)』を、少年たちは自由と助力を得ることになったのでした。こうして、契約は交わされたのです。

「分析採点JOYSOUND」(Android版)にて。


 まずは、ヨルシカさんの「詩書(しか)きとコーヒー」♭4にチャレンジ。音域はmid1B()~hiD()

 96.477点。力強い高音を出す意識をしつつ。不調。その日の1曲目はなかなか伸びない……とくに飲み会の翌日は……。


 あと、昨日のあとがきを自分で読み返して頭を抱えた。

 ただしくは、生中3杯と、ハイボールを飲みつつマッコリと、レモンチューハイと、梅酒ロックと日本酒を冷やで1合、レモンチューハイを1杯飲んだ後にハイボール2杯。

 ところどころ間違えているうえに、飲んだ量を過小で書くなどという愚かしい真似をしたことを猛省。

 いや、2kmぐらい千鳥足にもならずに歩いて帰ったぐらいだからそこまでの量ではなかったはず……はず……。


 そんな飲みに行く前に、駅前で路上ライブを見る機会があったので、そこで覚えた曲を歌ってみました。


 Mr.Childrenさんの「常套句(じょうとうく)」100.000点。キー±0。オクターブそのまま。(mid1D()#~hiA())

 小田和正さんの「たしかなこと」98.483点。キー±0。オクターブそのまま。(mid1F(ファ)~hiA()#)


 あと、海外の方もいましたね。ほぼ初聴きの洋楽でしたが、1曲だけ、さすがにこれは分かるという楽曲がありました。


 THE BEATLESさんの「LET IT BE」99.194点。原曲キー♯2。オクターブそのまま。(mid1E()~hiC())


 以前の97.799点から更新。勉強させてもらいました。こっそり小声で口遊(くちずさ)みながら。高音の出しかた、自然なビブラートやフェイクの使いかた。やはり生で近くから見られるのは学びが多い。

 これを、ギター弾きながら、ちょいちょい足でエフェクター操作しながら、間奏のときに「Merry Chri……Happy New Year!!」とか冗談めかして通行人に呼びかけてたんだぜ。なんという音楽的『余裕(スラック)』。


 あと、推しのV-tuber、MaiRさんが歌っていたのでチャレンジ。


 和田光司さんの「Butter-Fly~tri.Version~」99.815点。キー±0。オクターブそのまま。(mid1C()~hiA()#)


 初回トライ、よくできたと思ったら98.999点で泣かされました。歌い直してもなかなか調子が出ず、わりとむきになっちゃいました。


 99点超えは89~91曲目。

 100点は30曲目。

 履歴の虹色メダル(95点以上)368個、金色メダル(90点以上)15個。銀以下なし。

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