247 「お金がない」を笑い飛ばす68
9連休――正義。
「クジのまえにさ、みんなに言っておきたいことがあるんだ」
村人たちは、なにごとだろうと耳をそばだてます。
「これまで、ほんとうにありがとう。みんなから教わったアイディアのおかげで、これだけ新しい麦を増やすことができたんだ。たまたま育てたのは僕だったけれど、みんながいなきゃ育てることはできませんでした。もし失敗しちゃっても、助けてもらえる! って思ってなかったら、こんな挑戦はできなかった。そう思うんだ」
少年の思いの丈に、村人たちはうなずきました。
「でも、ここから先はそうじゃない。この村で100年育ててきた小麦がある。もっと収穫できそうな新しい小麦もある。どっちが上手くいくのかとか、正直分からないよ。ほんとうに来年も、その先もずっと、上手くいくのか。やってみないと分からない」
その言葉は、小麦の収穫におどろいた村人たちにとって、ちょっとした冷や水になったでしょう。ほんのすこしの冷静さを取り戻しました。
「でも僕は、これからもみんなには助けて欲しいし、もし困っている村人がいたら、絶対に助けるから。だから、来年の収穫がどうなっても、恨んだり、妬んだりせず、ちゃんと収穫を分かち合いたいんだ。また、みんなで最高の村祭りをやろうぜ! 話聞いてくれて、ありがとな」
少年はそう戯けて話し終えました。
沈黙はしばし。ようやく声を上げたのは、村長さんでした。
「――もう、クジはいらんじゃろ。皆の衆! 子供にこれだけ言わせておいて、よもや言葉もないなんて者はおるまいな! この新しい麦をどうするか、きちんと話し合おうじゃないか!」
てんやわんや、なんだかんだ、すったもんだの話し合い。
色々ありはしたんだけど、意外だったのは保守派と思われていた村人たち。
クジなんて辞退しようと思っていたと。村人全員が熱狂してしまうわけにいかない。それで何かあったら、村が全滅してしまうかもしれないからと。
でも、そう思ってたらオオカミ少年のほうが冷静でびっくりしたと。
なんのことはありません。みんな、村のことを思って行動していたのです。村が大好きだったんだ、愛してたんだ。仕方ないだろう? だからこそ、その想いを拗らせたくなかった。
それが、話し合いではっきりしました。ハッピーエンドだよ、当然かな?
なあんて、そんなこと言ったって、このあとも村人たちの物語は続いていきます。
「分析採点JOYSOUND」(Android版)にて。
いろいろ歌ってみました。でもあんまり時間が取れなかったかな。
Hump Backさんの「拝啓、少年よ」100.000点。キー±0。1オクターブ下げ。(mid1C#~mid2F#)
kemuさんの「拝啓ドッペルゲンガー」95.343点。キー±0。1オクターブ下げ。(mid1A~mid2F#)
アンジェラ・アキさんの「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」97.112点。キー±0。オクターブそのまま。(lowG#~mid2C#)
テーマは背景曲……ならぬ拝啓曲といったところで。
拝啓、少年よで100点3曲目。99点超えとしては23曲目。
拝啓ドッペルゲンガーで椅子取りゲームの怖さを再確認しつつ。なんにせよ、とにかく早い……というより緩急が難しくさせているのかな? 1オクターブ下げで中高音、自分の音域に収まっているはずなのに、最高音を上手く出せず悔しい。むぐぐ。
手紙 ~拝啓 十五の君へ~は一転、ゆったりとした曲で歌いやすい――と思いきや、けっこうな低音曲で、lowG#やmid1ABCあたりのコントロールの甘さを思い知らされました。
いつもの課題として、ヨルシカさんの「詩書きとコーヒー」もチャレンジしました。♭6。
明日はHump Backさんの曲をいくつかを歌おうかなと思ってます。
これで履歴の虹色メダル278個、金色メダル18個。銀以下なし。