221 「お金がない」を笑い飛ばす42
まずは、リスクの共有について考えてみよう。
危険性? あぶないことなんて、共有したくないって?
そんなことを思うかもしれないね。でも、これは今ではありふれているんだ。
まぁ、いわゆる株式会社のことだ。人類最大の発明、なんて言われることもある。
これが優れている点は、まずひとつ、リスクを小分けにしたことだ。遠隔地貿易で大もうけしたい。けれど、絹や香辛料をたんまりと載せた船が沈んでしまえば、それだけで破産だ! どうしよう? じゃあ、皆でお金を出し合って、貿易の利益も損失も分かち合おうじゃないか――なんてのが始まりかな? イギリスのロシア会社(まぎらわしいけど、ロシアと交易するための会社だ)や各国が作った東インド会社(東インドはおよそ今のアジアの意味)とかが有名だね。
もうひとつ、株主は有限責任を負うようになったというのも、とても優れている点だね。利益と損失を分かち合うのに比べると目立たないかもしれないが、むしろこちらの方が重要かもしれない。
どういうことかというと、無限責任を負わなくて良くなった。たとえば、事業に失敗したとしよう。借金ができてしまった。無限責任だとどうなるか? 一族郎党みなみなから全財産を没収したうえで、奴隷として売り飛ばされるね。事業に失敗した本人だけでは済まなくなるんだ。これはとても恐ろしい。だから、大きな挑戦なんてよほど脳天気な人間でなければ無理だ。
そうなると、事業で大成功を収める人間は、だいたい権力者に限られてくる。要するに、税金を取ることができる連中だけが、事業に挑戦できる賭け金を積める世の中になってしまうね。
事業というのは、試行錯誤がつきものだ。やれる人が限られれば、それだけ発展は遅くなる。
しかし、有限責任でいいのなら? 株式が紙切れになってしまうことはあっても、借用書に化けることはなくなる。会社が借金を抱えて倒産しても、その被害は取引先が受けるわけだ。あの会社にモノ売ったのにまだ売り上げ貰ってないんだけど!? 売掛金が回収できないとかそういうかたちで迷惑をこうむる。
もし会社が潰れてしまえば、まずその会社の株主が持つ株式が紙切れになるだろ?
でも、それでも負債が残ったなら? 取引先の会社が代わりに責任を取ってくれる。他の会社の株主が責任を負ってくれるわけだ。
「分析採点JOYSOUND」(Android版)にて。
12月に入りましたね。すっかり寒く、声の出にくい季節になってきてしまいました。
いろいろと素敵な曲にチャレンジしてきましたが、ちょっと戦略を変えていこうかと。
オクターブ変えたりしてしまえば、もうそれなりに歌えてしまうのは分かってきたし、200曲も歌ってみれば大体の音楽ジャンルをちょっと囓るぐらいはできている……というには世界は広いですけど、まぁ、大雑把に? ほどほどできていると仮置きしたうえで。
当分の間、質重視でチャレンジする課題曲を決めて、それについて毎日1度は歌っていく感じでいこうかなと。
ひとつ。基本的に原曲キーでオクターブ変更は禁止。とっさにやっちゃうかもだけど、減らす、なくす方向に向かうこと。
ふたつ。難易度が高すぎる曲には挑まないこと。飛び越えなきゃいけない課題がいくつもある曲はやらない。課題がひとつだけなら、どんどん挑むこと。
みっつ。歌いすぎに注意すること。とりあえずやってみる、試行錯誤のない歌い方が許されるのは、その日の初回だけ。
よっつ。事前の下調べに注力すること。歌詞の丸暗記まではしなくていいが、部分部分を覚えてつなぎ合わせるのではなく、ひと通り読み通すこと。曲の構成に意識を向けること。
課題曲はヨルシカさんのアルバム「だから僕は音楽を辞めた」の4曲目、「詩書きとコーヒー」をチョイス。歌詞観がこの小説にも合っていて好きな曲です。
カラオケ音域はmid1D#(レ#)~hiF#(ファ#)。低音域はそこまででもないですが、高音域が本当にきつい。課題はhiAの壁をきちんと破ること。
曲の速さはBPM90(180)程度、それなりに早いが、早すぎることもないぐらい。
曲構成は、
「Aメロ、Aメロ、Bメロ、Cメロ(サビ)」
「Aメロ、Bメロ、Cメロ(サビ)」
「Bメロ(最後の〆部分なし)、Bメロ、Dメロ(ラスサビ前の盛り上がり)、Cメロ(ラスサビ)」
メロディーのABCD……は登場順、この曲ではサビをCメロあつかい。ただしい曲構成は作曲者本人しか分からないので、あくまで個人的な解釈。()内で注釈を加えた。「」区切りで1番、2番、3番と考えると覚えやすい。
Aメロではふらふらとした自分を飄々と歌うようなニュアンス。Bメロはそこにすこしシリアスな印象を加え、Bメロ〆部分でぶった切る。Cメロ(サビ)で激情をぶつけるように。
Cメロ(ラスサビ)へ向かうところは、Bメロ〆をややおとなしめに溜め、Dメロで一気に加速、ラスサビへ。
Aメロ、Bメロはmid1~mid2、Cメロはmid2~hi。Dメロはそのつなぎ。
2番のABCメロと続くのが曲の基本的なかたち。その前の1番はAメロが2回あること。後につづく3番はAメロがなくBメロ2回にDメロラスサビの流れ。私の浮ついた日常から徐々に君に意識が向いていく。そんな曲展開だと思う。
また、2番と3番の間奏、真ん中でキーがひとつ下がる転調。Dメロが終わったところでキーがひとつ上がる転調、結果として調が戻る。
課題曲以外で歌ったのとか。
ヨルシカさんの「ただ君に晴れ」96.006点。キー±0。1オクターブ下げ。
これで履歴の虹色メダル202個、金色メダル22個。銀以下なし。
絶対音感があるでなし、無自覚気味なオクターブ下げをそろそろなんとかしたいなと思う今日この頃。カラオケ採点のルールだと気付きにくくなるところですね。最近はキー調整をサボり気味だったので、反省込み。というか今日の「ただ君に晴れ」も+4でオクターブ下げ、実質-8にすべきだったかと。
とくに、自分の音域にない音は、聞き取りからして上手くいかない。筆者の声域がmid1A~mid2Gぐらい。lowGもいけるかな? mid1やmid2なら正しく聞き取れるが、Lowの低いところをmid1、Hiの高いところをmid2と誤認したり。
自分の枠内で考えるのではなく、枠を広げることを意識……言うは易しですが、はてさて。