180 「お金がない」を笑い飛ばす
続いて、「お金がない」からできない。これについて考えてみよう。
これほど重苦しいテーマもそうそう他にないだろう。
もしも、極度の貧困状態にあり、食うや食わずで、どんな出費を削ろうとも心身の健康に差し障る環境にあったなら、なぜこのような小説を読んでいる暇があるのか、よく分からない。あまり考えたくないことではあるが、この小説を読んだ後で、ひどいトラブルに巻き込まれてそうなる、とか? あるいは、関わりのある他者がそのような状態におちいるということも考えられる。
ところで、日本は政府の借金が多い。ただし外国に借りているわけではなく、円建てだ。国債の総量と、流通している日本円の総量が表裏一体の関係にある。銀行の信用創造などが絡むので常に=で結べるようなものではない。ただ、突き詰めたところ国民全員の預金を全て税金として没収してしまえば、必ず返せるということだ。もっとも、自発的にそうした例は多分ないし、今後もないだろう。そして通貨が増えることで、おのずと格差も広がっていくし、中間層を維持することがキツくなっていく。張り詰めた糸がいずれ千切れてしまうように、どこかで何かが限界を迎え、決壊した瞬間――ハイパーインフレが起きて、通貨が紙くずになる。そうなれば、実質税金で全部没収したのと変わらないね。
さて、努力論の視点から見てみよう。
もしも、過去の努力をおおきく評価しているのであれば、デフレだね。物価が下がる。
もしも、過去の努力を少々ないがしろにするのであれば、インフレだ。物価が上がる。
たとえば、昨日1万円のものが欲しくなって、今日は日雇いで1万円稼ぎ出したとしよう。翌日、お店で買おうとしたら9900円になっていて100円お釣りが出たのなら、デフレ。逆に1万100円で買えなかったのなら、インフレだ。以前の努力が、思った以上に評価されたり、その通りに評価されなかったりする。
それに、資本主義なんて世の中だ。資本とは、これまで積み上げてきた、努力のかたまりのこと。ほうっておいたら、先に生まれた年長者が有利すぎる。何も持たずに生まれてくる赤子では太刀打ちできない。だからこそ、ほどほど努力をおざなりにしつつ、ゆるやかなインフレが希望される。まぁ、人間の記憶力なんてしれたもので、基本恩知らずな生き物である。かつての努力を覚えているのも、また努力だからだ。自分の努力ならともかく、他者の努力の様子までいちいち覚えているやつはそう居ない。また、メモを取っても、頑丈なものを作ろうとも、いつかはなくしたり壊れたりいらなくなったりする。だから、人の努力なんて知ったことかと言わんばかりに、平均すればインフレが起きるはずなんだ。
もっとも、インフレをちょうど良い具合に制御できた試しがない。30年ぐらい失われてからの、急激な円安&物価高なんて聞いた話だね。30年インフレをサボってたら、それがまとめてやってくるなんて聞いてないよ! というわけだ。
理屈の上では~みたいな話は長い目でみれば正しい。けれど、数十年単位の時間でみることのできる人は稀だ。現実には一瞬で済むこともあれば、かるがる世代を飛び越えられるほどの時間がかかることもある。世代によっては逃げ切ってしまったり、氷河期から抜け出せなかったりするわけだ。そんなふうに世代によっても違いがある。なかなか公平とはいかないね。
「分析採点JOYSOUND」(Android版)にて。
やっと達成。採点回数33回目にして……
YOASOBIさんの「勇者」96.474点。
ついでにもう1曲。
supercellさんの「君の知らない物語」96.580点。
どちらもおすすめキーを使わず、自分でキー調整。
「勇者」は♭6をオクターブそのまま、「君に知らない物語」♯3を1オクターブ下げて歌いました。
虹色メダルは21個、いつもの友人さんとデッドヒート中……(後に退けない
上手く歌えたやつだけ、歌い方メモだけ残すようにしようかな。
10月17日はカラオケ文化の日だとかで、8時間無料で歌唱&分析採点し放題らしいぜ!(2024年10月17日(木)18時~同年同月27日(日)23時59分まで)