短編
私は誰にも受け入れられない。
私は、豚。
ぶーぶーぶー。
嘘、本当は、人間の男の子。
でも、豚みたいなのは、本当。
頭は悪いし、運動もできない。
みんな、私を、豚と言って、笑いものにする。
今日もお隣に住む年下の女の子、さっちゃんに、豚なのになんで飛ばないの、と言われた。
私は、私である限り、誰にも受け入れられない。
うえーん。
私が受け入れられるには、私を変えないといけない。
3年後。
私は、勉強を頑張った。
運動も頑張った。
クラスでは、一番の成績だし、運動会でも、かけっこで一番だ。
でも、みんな、私を遠巻きにして、たまに、私に触れては、豚の菌だー、とはしゃぎまわっている。
私も、その輪に入れてくれないかな。
今日は、さっちゃんに、泥が入ったコップを渡された。
飲めというのか?
6年後。
私は、日本で一番の大学に入った。
でも、誰も私を輪に入れてくれない。
私が、話かけると、変な顔をされる。
やっぱり、私は私である限り、誰にも受け入れられない。
何が足りないのか。
あと、私の何を変えないといけないのか。
あっ、金か!
私には金がない!
最近実家に帰ったときに、さっちゃんに会った。
隈のある顔で、fuck youと言われた。
わけがわからない。
3年後。
私は、日本のウォーレン・バフェットと言われるようになった。
株で大儲けをした。
お金がたくさん。
たくさんの人が近づいてきた。
ただ、みんなお金の話しかしない。
たくさんの人に囲まれていても、なんかつまらない。
整形しよう。
そういえば、さっちゃんが同じ大学に、