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ゼレンカ:レクイエムZWV48, ミゼレーレZWV57

 バッハが1685年に生まれ、1750年に亡くなっていますから、ゼレンカ(1679-1745)はヘンデルやテレマンと同様、全くの同時代人です。しかし、私はボヘミア生まれで、ドレスデンで活躍したこの作曲家の名前すら聞いたことがありませんでした。何年か前からレクイエムを可能な限り(CDが出ている、おカネがある限り)聴いてみようと思って、それが縁でゼレンカに出会いました。


 ゼレンカはレクイエムを4曲(完成したのは3曲)書いたそうで、これは非常に多いのではないかと思います。今回のはそのうちの最後の曲で、1730年から32年頃に書かれたものだそうです。私は声楽曲には、アカペラ(教会内でというのが原義です)のような声楽的発想の曲と近代的な器楽的な発想の曲があると、バッハのロ短調ミサを聴いていて思いました。まあ簡単に言えば歌を歌いながら作曲したか、楽器を奏でながら作曲したか、そんなイメージです。なお、ZWVはシュッツのSWVと同じくゼレンカ作品番号(Zelenka-Werke-Verzeichnis)で、たぶんバッハのBWVが元なんじゃないかと思います。


 このレクイエムは声楽的発想の曲です。伴奏もだいたいは各声部をなぞるか、装飾しているだけで、結果としてバッハを始めとした同時代人のものと比べると、地味な感じの、前期バロックふうのものに聞こえてしまいます。


 これに対し、ミゼレーレは器楽的発想に満ちていて、オペラのような構成になっていて、おもしろみがあります。どっちの曲がいいかと言えば……実はレクイエムの方がしみじみとした深みがあって好みです。また、機会を見つけて彼の他のレクイエムも聴いてみたいと思っています。



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