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新一と競馬場(3)
秋山真琴と弘中新一は、馬券を握りしめてレースを観戦した。
二人が賭けた4頭の馬のいずれかが1着に入ってくれるのを祈るだけだ。
そして、2番と6番が接戦の末、2番の馬が一位になった。
「あれ、2番だよ。やった、え? 当たった?」
真琴は馬券を凝視する。
2番と5番の馬を単勝のうち、2番の方が当たりである。
「おぉ、おめでとうございます」
新一も一緒になって喜ぶ。
「やったー、やったー。初めての当たりだー」
真琴はその場で大きく飛び跳ねた。
真琴のふくよかな胸がぽよぽよと振るえる。
新一は少し顔を赤めながら、その姿を眺める。
「ね、大丈夫って言ったじゃないですか」
「ほんとだね、よかったー当たって」
真琴は満面の笑みを浮かべた。




