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新一と競馬場（２）
「じゃあ、単勝でリベンジしましょう」
弘中新一は親指を立てる。
「は、リベンジって、あんた。私はもう１０００円使っちゃっているのよ。今日は１０００円だけ、って決めているのに」
「大丈夫ですよ、秋山さん。当たれば簡単に取り返せますよ」
「当たればね」
新一は、渋る真琴を説得する。
「まぁー、しょうがないわね。あと１０００円だけよ。これが外れても今日はおしまいわかったわね」
「はい。わかりました。大丈夫ですって。きっと当たりますよ」
新一は根拠のない自信で笑顔を浮かべる。
真琴は、２番と５番の馬を単勝でそれぞれ５００円ずつ買った。
新一は、３番と４番の馬を単勝でそれぞれ５００円ずつ買った。
