表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/51

めぐりあいネコ

 真琴と佳子は帰路に着いた。



「そうそう、家に帰る前に缶詰を買っていかないと。じゃあ、私はそこによっていくから。」

 佳子は、スーパーを指差す。


「あ、はい」

 真琴は頷く。


「いやね、ピエールのおかげで今日のレースに勝ったからね。ご褒美を買っていってあげないといけなくてね」

「ピエールって誰ですか?」

「私の飼っているネコちゃんの名前。かっこいいでしょ? フェルマーからとったんだよ」

「でもどうしてネコちゃんのおかげなんですか?」

 真琴は首をかしげる。


「いやね、信じられる。私ね今日、3−1−5って予想していたの。そしたらね、私の留守中にね、私の予想が書いた紙が3−4−6に書き換えられていたの。私はピエールと二人暮しだからさ、きっとピエールがやったと思っているの。でね、さっきのレースで、一応両方買ったんだけどね、3−4−6の方の三連単が当たったのよ」

 佳子は満面の笑みを浮かべて話す。


「へぇ、すごいですね」

 真琴は感心している。ネコが競馬を予想したことを疑うことをしない。



「じゃあ、またね」

 佳子は真琴に手を振る。

 真琴も手を振り返す。




 真琴は家に帰り、部屋の明かりをつけた。部屋の中は無機質である。

「あーぁ、ネコちゃんか。私も欲しいなぁ」

 真琴は呟いた。




『真琴のレース収支;マイナス6500円』


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 巨乳の美人大学生! [一言] なんと! 幸田さんはあのネコちゃんの作者さんでしたか! はじめましてなんて言って失礼しました!
[良い点] 29/29 ・追いつきました。 [気になる点] この数学の女子感をひしひしと感じる文章。クセになります。 [一言] 確率論を普通に読み進めるとは、さては只者ではないな?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ