競馬新聞
食堂のテーブルに広げられた競馬新聞を、秋山真琴と弘中新一と菊池嘉織好の確率論の0班メンバーの3人が覗き込む。
「やっぱりさ、早い馬っているよね。過去に何回も優勝した実績のある馬の方が、優勝する可能性が高いと思うのよね」
真琴が新聞記事に目をやりながら言う。
「なるほど、そうかも知れませんね。模試の成績で上位のやつが、その次の模試でも上位になるって感じですよね」
「それだよそれ」と、真琴と新一は、カオスに同意する。
「つまり、私たちは、どの馬が優勝の常連であるかを知ればいいわけね」
「そうですよね。馬を選ぶ方法ですね。なんか良さそうですね」
真琴の言葉に、カオスが頷く。
「あっ、じゃあ、私はこのナリタブラリアーンっていう馬が良さそうと思うんだけど」
真琴が新聞記事を指差す。ナリタブラリアーンの優勝記事である。
「なるほど、何回か勝っていますしね。強そうですし、いいんじゃないですか」
カオスは適当に頷く。
「じゃあ、カオス、お前はどうするんだよ」と、新一が聞く。
「僕は、このディーポインパクトとか、かっこよさそうでいいですね」
カオスが言う。
「いいじゃんいいじゃん。お前もさ、これからディーポ・カオスとか名乗っちゃえば? かっこいいじゃん」
「あー、それかっこいいですね。で、新一はどうすんの?」
「うーん、僕は、ガウスアルキメドスという馬にします。なんか数学者みたいでかっこいいですし」
「いや、お前。名前はそうだけどさ、早いのか?」
「まぁ、何回か勝っているし、大丈夫だと思うよ」
新一は相変わらず適当である。
「よし、決まりね。今度は、過去の実績から選んだ馬で勝負よ。なんかそれっぽくなって来たわね」
真琴は笑顔を浮かべる。




