秘密兵器
確率論0班の3人は食堂で夕ご飯を食べていた
「私は考えたのよ。この間まで、競馬を純粋に確率で支配される何かと考えていたのよ。そもそも、それが間違いだって気がついたのよ。馬は、サイコロじゃない」
真琴は、目をキリッとしカッコをつけた。
「おっ。名言ですね」
新一が茶化す。
「馬はサイコロを振らない。の方がカッコいいですよね」
カオスがさらに茶化す。
「いいね。アインシュタインっぽいね」
「じゃあ、秋山さん、今度当たった時の決め台詞、これにしましょうよ」
「そうそう、『私の計算は完璧よ。外れるわけがない。馬はサイコロを振らないのよ』。で、メガネをクイッとあげる」
カオスがニヤニヤしながら真琴に目をやる。
「いいわよ、それで。当たったらね」
真琴は、この二人の悪ノリにもう慣れている。
「とりあえず私が言いたいのは、馬の勝率は確率的に等しくないってこと。で、ちゃんとデータを解析すれば、単純な確率じゃなくて、きちんと予測ができるって、言いたいのよ!」
真琴は熱弁する。新一とカオスは、真琴の横で、おぉーと手をパチパチしている。
「そこで。競馬新聞を買って来たのよ」
真琴はカバンの中から競馬新聞を取り出し、食堂のテーブルの上に広げた。
決め台詞のプロトタイプができました。