「こんな爽やかな秋があるのかよ!」No.15
「私からの誕生日プレゼントだよー!」
「この枕がか?」
「うん! 寝心地は最高だったよ!」
使用済みなんかい。
まあ、未来が言うくらいだしきっと寝やすいんだろう。
「で、俺が目を瞑ってベットに寝転がったのはこの枕を投げるためと」
「そうだよー」
「もう寝るわ、おやすみ」
「ええー!?」
そりゃあ、な? こんだけ期待させといて枕って……
もう今日はほんとに疲れた……
「んん、ふあぁー」
体が覚えているのか空が明るくなる前に起きてしまったようだ。
「すぅ、すぅ」
目を開けると杏樹がいた。
あれ? ここって俺のベットだよな。
まさか、昨日からこのままとか……?
「未来ー。 起きろー」
「んー? あれ? つっくんがいるー」
毎度おなじみの寝ぼけモードだ。
仕方がない。 目が覚めるまで俺は学校の準備でもしよう。
「つっくーん」
「なんだ? 朝ごはんなら俺は作れないぞ」
いまだに料理はできないぜ! 練習はしてるんだけどな……
「起こしてー」
未来は半開きの目で両手を俺の方に伸ばしてくる。
しょうがないから俺はその手を掴み、引っ張ってやる。
「ぬおー、体が伸びるー」
どうやら起きたようだ。
あたりを見るなり顔が赤くなっていく。
「もしかして私、ここで寝ちゃってた?」
「ああ、起きたら横にいたぞ」
「えー!? つっくんの寝顔見て顔で遊んでたら寝ちゃってたの!?」
「おい」
なんか聞き捨てならないことが聞こえたんだが。
勝手に人の顔で遊ぶなよ。
「大丈夫! 落書きとかじゃなくてフニフニしてただけだから!」
「フニフニもするなや」
フニフニってなんかかわいい言葉だな。
って違う! なんで俺で遊ばれなきゃならないんだ!?
「俺ってそんなにイジリがいがあるのか?」
「まーね、人並み以上は」
嘘だろ…… 俺ってそんなキャラだったっけ……?
「それよりつっくん。 時間大丈夫?」
「え?」
時計を見ると七時半になったところだった。
いつもなら家を出てすぐの時間だ。
「未来、急いで準備しろ。 今日は小走りだな」
「えー、もういっそのことゆっくり行こうよー」
「それだとまた変な噂とかたつだろ」
特にあのゴリラとかな。
そしてうちのクラスメイトこと、青少年異端審問会とかな。
こんなに物騒な名前が付いたクラスなんてそうそうないだろう。
「確かにうちのクラスならありえるねー、まあ色々されるのはつっくんだけだろうけど」
「そこが問題なんだよ! ほら、さっさと行くぞ」
「あ、ちょっと待って! ヘアピンだけさせてー」
俺があげたヘアピンを急いでつける未来。
なんか嬉しいな。
さて、俺も組紐のブレスレットでもつけて学校に行こうかな。
「ってもう四十五分じゃねえか!」
そうして俺と未来は走り出す。 遅刻を免れるために。
最後のがなければかっこいいんだけどなあ。




