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幼馴染に押し倒されて同居することになりました  作者: 『月猫』
食欲の秋!(食欲関係ありません)
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「こんな爽やかな秋があるのかよ!」No.7

「なあ、いい加減機嫌を直してくれよ……」


「むー」


 帰ってからも未来はずっと機嫌が悪いままだ。

 俺が何をしたっていうんだ。 ただド天然だなと思っただけじゃねえか。

 しょうがないか…… 今日はもう寝よう……


「おやすみ……」


「おやすみー」


 返事はちゃんとしてくれるしただ拗ねてるだけかもな。

 明日は優しくしてやろう。 

 そういえば明日は俺の誕生日なんだよな。 まあ、誰にも言ってないし何もないだろう。

 自分でもあんまり祝うとかないしな。




「おはー」


「おはよう未来」


 寝ぼけているけど、どうやら機嫌は直してくれたみたいだ。 

 今日も学校はあるんだし早く準備しよう。


「つっくーん、早く学校いこー」


「準備するから待ってなー」


 未来の寝ぼけ具合からずいぶんと夜更かしをしていたように思える。

 一体何をしていたんだ?


「まだー?」


「まだだー」


 そんなに早く学校に行って何する気なんだよ……




「おはよー、紗月」


「おはようバカ」


「なっ! バカじゃねえし!」


「いや、バカだろ」


 イケメンでもバカってどうなんだろう。

 女子的にはありなのだろうか、今度杏樹にでも聞いてみよう。

 なんて思っていると


「おめっとさーん」


「えーと……」


 誰だ? 


「ひどいな! 同じクラスの加藤だよ!」


「あ、ああ……」


 そういえばいたな、そんな奴。

 確かリア充死すべしとか言ってったっけ。


「それより紗月君は今日誕生日だったよな?」


「ああ、そうだけど……」


「ならこれをやろう」


「あ、ありがとう……」


 なんかドス黒い色をしている袋を渡された。

 うん、これは開けずに捨てよう。 何が入っているかわかったもんじゃない。 

 てかわかりたくもない。

 ほんと、どんだけリア充が嫌いないんだよこのクラス……



 そのようなことが何件か続き、放課後となった。

 数が増えてきてどこに捨てようか悩んでいると


「つっくーん」


「んー? なんだー?」


 荷物をまとめた未来が話しかけてきた。


「今日はそのまま帰る予定?」


「ん? まあ、その予定なんだけど」


 なんだ? 俺は帰っちゃダメなのか?


「なあ紗月、今から付き合えってくれないか? てか来い」


「はあ? なんでだよ?」


 別に時間がないわけじゃないけど…… 雄二と遊ぶなんてなんか、ね?


「とりあえず俺と来てもらうぞ」


「え!? ちょ! 誰かー!」


 腕をつかまれ引きずられる。

 バリバリ運動部のゴリラだからな、抵抗しても無駄だと思いあきらめることにした。

 頼むから先輩とのイチャイチャを見せつけるのだけはやめてくれよ……


「じゃあ紗月は借りていくなー」


 未来、助けてくれー。


「ちゃんと返してねー」


 俺の誕生日は一体どうなるんだよ……

 

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