「こんな青春な夏が来ていいのかよ!」No.6
「なんか、夏なのにイベントが全然ないなー」
「そりゃそうだろ」
だって、梅雨明け前に夏のイベント全部やっちゃてるんだもんな。
それにしても夏休みなのに家でいることが多いな。
ピンポーン
「はーい」
「やっほー、来ちゃった」
扉を開けると六実が笑顔で立っていた。
俺は即座に扉を閉め
「おっと、甘いっ!」
「普通に不法侵入だろ……」
扉を閉めようとした瞬間ものすごい力で扉を開けられてしまった。
次からちゃんとドアの覗き窓から確認しよう。
「だって暇すぎて暇なんだもーん」
「ついに暑さにやられて頭おかしくなったのか?」
まあ、六実なら普段からこうでも違和感ないんだけどな。
「む、ひどいなー」
「家にあげてやるから許せって」
「クーラーONね」
「はいはい……」
やっぱりこいつクーラー目的かよ……
「あ、六実ちゃん! やっほー」
「やほやほー!」
二人はほんとに仲がいいな。
っていうか未来が誰とでも仲良くなれるだけか。
「あー、なんか失礼なこと考えてるでしょー!」
「げ、なんでわかった……」
「さすがは彼女! とでも言ってもらおうか!」
「さすがはおれのかのじょだな」
「心がこもってないー!」
はいはい、流石ですよ。
ほんとにな……
「なんか、私お邪魔かな?」
六実がクーラーの下で転がりながら言う。
「まあ、最初から厄介者ではあるな」
「それは置いといて、やっぱり二人は仲いいねー」
「そうか?」
そんなこと言ったら雄二たちはどうなる。
あいつらバカップルを通り越してもはや新婚さんレベルだからな。
「見てるだけでお腹いっぱいになっちゃうよー」
「お腹いっぱいって……」
「それだけお似合いってことだよ、まったくうらやましいなー」
六実には杏樹を見習ってほしいな、少しは落ち着いたらモテるだろうに。
「六実ちゃんもおしとやかならモテモテになるよ! きっと!」
ズバッと言うな未来……
「そう言われてもなー、おとなしくするって性に合わないんだよねー」
「まあ、そうだろうな」
「え、少しはフォローしてよー」
「はいはい、かわいいですよ」
「うむ、よし」
まあ、未来には到底敵わないな。
とは絶対言わないけどな。
「まあ、どんなにイチャつこうと居座るけどね」
「おい」
そこは空気読んで帰れよ……
ピンポーン
おいおい嘘だろ……
まだ来るのかよ……
「あ、紗月にい! お姉ちゃんから預かりものを届けに来たよ!」
「暑い中ありがとな、お昼でも食べて行ってくれ」
蘭ちゃんはえらいな、それに比べてあの褐色少女は……
「え、いつに間に妹できたの!?」
「ああ、そうか 二人は会うの初めてなんだっけか」
変な勘違いされるのも嫌だしちゃんと紹介しておくか。
「えーと、このガングロが俺の従妹の六実でこの天使は杏樹の妹の蘭ちゃんだ」
「「「えっ!」」」
「誰がガングロだって!?」
「ちょ、天使ってつっくんまさか……」
「て、天使なんて…… そんなの恐れ多いよ……」
あ、やっちまった。
これ結構めんどくさい奴じゃん、どうやって切り抜けよう……
妹、いいですよね




