「こんな非日常があっていいのかよ!」No.13
「そこで編集部からお願いがあるんですがよろしいですか?」
「はい、なんでしょう?」
大賞なのは嬉しいがお願いってなんだ?
「この話をもとにラノベを書いていただけませんか?」
「え…… この話をですか?」
これは実体験をもとに書いたとはいえ短編用だぞ!?
「はい! この物語をもっと読みたいという感想がすごく多くて!」
「そ、そうなんですね……」
嬉しいがこの物語を作品にするには難しすぎるぞ……
「やっていただけませんか?」
「うーん、考えてみます……」
「そうですか…… 編集部としても結構期待なんですが……」
「前向きにしますから、お気になさらず……」
「はい…… それでは失礼します」
高校生5人の物語か……
面白そうだが万人受けなんだよなあ。
「なあ未来、高校生5人の話って面白そうと思うか?」
「うーん、ジャンルにもよるけど私は読みたいって思うかな!」
「そうか…… やっぱ書いてみるかな」
決して書きたくないわけではない、ただバトル系しか書いたことがないから不安なんだよな。
ほんとにどうしよう……
「あ!」
「ど、どうしたのつっくん!?」
いるじゃないか、俺の身の回りにいてラブコメ作家な人!
ピンポーン
「はいはいなんでしょー」
「沙耶先生! いや師匠!」
「師匠は海竜先生じゃ!?」
あ、そうだった。
「沙耶先生! 俺にラブコメを教えてください!」
「えーとなに? 告白?」
言い方が悪かったな……
「違います…… 作品としてのラブコメを教えていただけませんか?」
「ああー、そういうことね」
「お願いします! 何でもしますから!」
「え!? なんでも!?」
「はい!」
そのくらいの覚悟じゃなきゃかけると思えないしな。
「じゃあ、何言ってもいいんだね?」
「は、はい……」
なんか悪いことを考えてそうな顔だけど……
「で、こういうことになったんだー」
リビングのテーブルを囲むようにして俺、未来、六実、佐藤さんが座っている
なんか気まずい……
「紗月まじか」
やめろ六実、残念なものを見る目で見ないでくれ……
「まあそういうことなんでよろしくー!」
「ご飯食べたら帰ってくださいね!」
「わかってるってー」
絶対くつろぐ気じゃん……
「そんなことよりちゃんと教えてくださいよ?」
「はいはいー、おっ! この煮物おいしい!」
はあ、もうどうにでもなれ……
「食った食ったー!」
「まじであるだけ食べやがった……」
「これでほんとに教えてくれるんですね」
「しょーがないなー、ラブコメってやつを教えて あ げ る!」
なんでそんな言い方するんだよ……
エロいじゃないか……
次回! 紗月君色々教えられる!?
お楽しみに!




