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「こんな非日常があっていいのかよ!」No.11

「まあそういうわけでよろしくお願いしますね! 師匠!」


「え、まだ 了承したわけじゃ」


「じゃあ、お友達に今度言っちゃうよ?」


 う…… ずるいな……


「誰にも言わないでくださいよ?」


「やったー!」


「それにしてもなんで俺なんかのファンに?」


 まじで疑問なんだが。


「俺なんか、なんて言っちゃダメ」


「はい……」


「私がファンになった理由はね、正直妬みからなんだー」


 妬み? こんなギリギリな作家に?


「私は自分でも売れてると思う、でもね何かが足りないと思ってたの」


 何か? 佐藤さんになくて俺にあるもの?


「それはね、愛なの」


「愛?」


「そう、愛 私の作品には愛がないの」


 俺の場合、愛がありすぎて売れてないんだけどな……


「それで海竜先生の作品を読んでびっくりしたの、ショックで二日寝込んだくらいよ?」


「そんなに!?」


「そうですよ? そのくらい海竜先生の作品には人の心を動かす力があるってことですよ」


 そんな自覚は微塵もないが……


「まあ、自分の作品が褒められて嫌な気分はしませんね」


「あ、照れてるー」


 照れてない、ちょっと熱っぽいだけだ。


「と、とりあえず今は何もないので弟子は休みにしてくださいね」


「えー、じゃあ没になった原稿見せてください!」


「え…… そんなのでいいんですか?」


「もちろん! たぶん海竜先生のことだから没原稿にも魂がこもってるはず!」


 たしかにどの作品も全力で書いてはいるが……


「じゃあ、今までの没原稿を全部見せるので弟子はやめてください……」


 まじで弟子は嫌だからな……


「しょうがないなー、わかりましたー」


 そこで粘らなくて助かる……


「じゃあそろそろ帰りますね、ご飯の時間なんで」


「りょーかい、じゃあ原稿の件よろしくね!」


「はい……」


 やっと帰れる……

 なんか今までで一番疲れる人だったな。


「「あ」」


 玄関先で六実と出くわしてしまった。


「え、紗月もしかして」


「違うぞ」


 断じてな。


「俺が浮気するように見えるか?」


「うーん、ちょっと……?」


 見えんのかい…… 

 やばい、泣きたくなった。


「佐藤さんには料理を教えてもらってただけだぞ?」


「なんか嘘くさいんだよなあ」


 俺ってそんなわかりやすいのか!?


「まあいいや、浮気じゃないならあたしは関係ないしね」


「話が速くて助かる」


「その代わり夕飯のリクエスト権ね」


「わかったよ……」


 そう言うものの六実の味覚はバグってるからな……

 ヨーグルトにケチャップかけるくらいだし……


「変なのはやめろよ」


「わかってるよー、アボカドイチゴサラダとかにするからさ」


「もううち来るな」


 味覚が破壊される……




 「ただいまー」


 六実と別れ家に帰る。

 ほんの数メートルしか移動してないのに凄い疲れたな……


「おかえりー! ご飯できてるよ!」


「ああ、ありがとな」


 やっぱ未来はいいな、いろんな意味で楽だからな。


「なんかひどいこと思ったでしょ」


「えっ!? な、なんのこと?」


 やっぱりなんでわかるんだ!?

 今度ポーカーフェイスの練習でもしてみよう、じゃないと何があったかわかったもんじゃない。


「まあいいや、早く荷物おいてきてご飯食べよ?」


「ああ、そうだな」


 さて、小説バトルはどうなるかな…… ってすっかり忘れてた!!

 

あとは小説バトルの結果だけとなりました!

紗月くんはどうなるのでしょう?

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