「こんな非日常があっていいのかよ!」No.2
「よし、そろそろ行くか」
修学旅行の作文も終わったし、ゆっくり行こう。
まだ七時半だが教室は空いているだろう。
「未来ー、俺はもう行くぞー」
「待ってー、あと少しで書き終わるからー!」
終わってないのかよ……
どうしよう、待つべきだろうか……
ピンポーン
こんな朝から誰だろう。
「はーい、ん?」
おかしい、扉を開けたのに誰もいない。
いたずらだろうか……
「未来ー、五分待ってやるから急いで書けよー」
なんか気味悪いし待つことにした。
「ありがとー! もう終わるからねー!」
さて、何をしよう。
大方のことは終わっているし暇だな、まあぼーっとでもしているか。
ピンポーン
またか…… どうせ誰もいないんだろ……
ガチャ
やっぱりだ、誰もいない。
どういうことなんだ……
「つっくん終わったよー、学校いこー!」
「あ、ああ 行くか」
「なあ雄二、ピンポンダッシュって流行ってるのか?」
「急になんだ…… そんなん小学生くらいなら流行るんじゃねえか?」
やっぱりそうだよな……
佐藤さんがやるとは思えないし……
「帰りに安いカメラでも買っていったらどうだ?」
お、雄二にしてはいい発想じゃないか。
「そうしてみるか、サンキュ」
「おうよ、相棒!」
「相棒はちょっと……」
「ひどっ!」
こんな他愛もない話をしていると予鈴が鳴った。
さて、今日も勉学に励みますか。
「ふう、やっと終わった……」
休み明けの授業はやけに長く感じるな……
「つっくん帰ろー」
「悪い未来、今日は寄るとこがあるんだ」
カメラを買いに行くだけなんだがな。
「わかった! お買い物は杏ちゃんと行ってくるね!」
「ああ、よろしくな」
「うんっ!」
二人は仲がいいみたいだ、よかった。
さて、俺ももうそろそろ行くか。
よし、これでいいか。
前に行ったモールの電化製品売り場で買う防犯カメラを決めた。
「あれ? 紗月じゃん! 三日ぶりー」
振り向くと六実がいた…… は!?
引っ越してくるの早くないか!?
「よ、よう 思ったより来るの早かったな」
「まーねー、家は見つけてたしちょうど紗月たちがうちに来たからね! いいタイミングかなと思って」
転校の手続きとかをここ二日でやったってことか……
「紗月はこの辺なの?」
「ああ、歩いて10分位だな」
「私んちもその位だよー」
「そうなのか、今日はもう帰んなくちゃだから先に帰るな」
お腹もすいたしカメラを設置しなくちゃだしな。
「おっけー! また会えたらねー」
「おう」
また面倒なのが越してきたなと思いつつ俺は家に向かった。
「ただいまー」
「おっかえりー! ご飯できてるよー!」
「ちょっと待ってなー、やることあるからー」
管理人さんにも了承をもらったしカメラを設置しよう。
よし、これで俺のパソコンを通して映像が見れるぞ。
「さて、ご飯にするか」
「あいさー!」
ピンポーン
よしきた! かかったな!
「未来、少し待ってな」
「え、うん」
さてカメラを設置したことに気づいていないおバカさんを見るとするか。
俺は設置してからすぐの映像を見てみる。
そこには褐色の肌をした少女が映っていた。
ってお前かよ!
ひと段落ついたと思いきや今度は従妹の六実さんが登場です
六実さんと佐藤さんは今後どんどん出てくる予定なのでお見知りおきを!
そんなこんなで非日常が続く二人をよろしくお願いします!




