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幼馴染に押し倒されて同居することになりました  作者: 『月猫』
修学旅行編
28/84

「こんな修学旅行でいいのかよ!」No.9

「じゃあねー」


 俺たちは時間もあって六実の家を出た。


「もしかしたら新しいクラスメイトになるかもね」


 それはないだろう、家の近くと言っても高校は多いしな。


「そんなことよりフェリー来るから急いで!」


 杏樹に言われて時計を見てみると出港時間まであと5分しかなかった。


「やべ、急げ!」




 「な、なんとか間に合ったな……」


「はあ、はあ すごい疲れたよ……」


 ダッシュでギリギリ乗れた、っていうか走っているのを見て待ってくれた。

 ありがとう船長さん……


「これで集合時間には間に合うな……」


「そうね、怒られずにすむわね……」


「未来は大丈夫か?」


「んー? 全然へーきだよー」


 まじか、体力ありすぎだろ……


「夕日きれいだねー」


 未来につられて見ると茜色に染まる空と海に反射する太陽がなんともきれいで息を飲んだ。


「いい思い出になるな」


 ふと口に出ていた。


「そうだな、色々あったけどこのメンバーで良かったな」


「俺は雄二じゃなくてもよかったぞ」


「「私も」」


「お前らひでーぞ! 泣いちゃうぞ!」


 こういう青春もありかなと思ってしまう自分がいた。




 「おう紗月ー、風呂いこーぜー」


 ついに明日帰らなくちゃいけないからな。


「お風呂制覇といくか」


「おうよ!」



「やっぱ最後は露天風呂だな!」


「ああ、今日まで我慢してて良かったな」


 最終日に何があったと思い出しながら露天風呂に入る。

 ようやく入ることができた。


「楽しかったな……」


 いきなり遅刻しかけたり、初日で泳ぎまくったり


「なんかちゃんと青春してるな」


「ああそうだな、青春だった」


 お前には先輩がいるだろ。



「なあ紗月、しっかり話はつけたほうがいいと思うぞ」


「ん? 何の話だ?」


「未来のことだよ、まだ生殺しみたいなもんなんだろ?」


 うう、そんなに態度に出てたかな。


「ちょうどいい節目だ、風呂あがったら話してこい」


「早くないか!?」


「そのくらいがちょうどいいぞ、それに未来にも悪いだろ?」


 あんなに好きと言ってくれているのに生殺し状態だもんな。

 俺なら耐えられないかもしれない……


「わかった、話すことにするよ」


 俺が思っていること全部な。


「その前に雄二、サウナ行こうぜ」


「ああ、いくらでもお供してやる」




 よし行くか。

 灯篭の明かりがきれいな道を進んでいく。

 先に杏樹に頼んで旅館の裏の庭に呼んでもらった。


「つっくんどうしたの? 急に呼び出して」


 俺はまず聞いてみる。


「なあ未来、まだ俺のことが好きなのか?」


 端から見たらひどい発言だろう、実際そうだしな。

 告白されて勢いでOKして、家族としか見れないなんて……

 最低だな俺は。


「うん、今でも好きだよ」


 俺的にはその言葉はつらい、ずっと逃げてきたんだからな。


「そうか、なら俺は未来に言わなくちゃいけないことがある」


 伝えよう、自分の気持ちを。


「なあに?」


「俺は未来のことが好きだ、家族としてではなく一人の女子としてだ」


「えっ、それって……」


「まずは謝らせてほしい、こんなにつらい思いをさせてごめんな」


 俺は頭を下げる。


「そんなことしなくていいよ!」


 珍しく未来が声を荒げた。

 俺は驚いて顔を上げる。


「たしかに辛かったよ? 好きな人と一緒にいられるのに手も繋げないんだから」


「ごめん……」


「だからやめてって! 私はね、いつものなるべく紳士にふるまおうとする紗月が好きなの」


「ばれてんのかよ」


 そういわれちゃメソメソしてはいけないと思った。


「そりゃね、何年幼馴染やってると思ってるの?」


「そうだな、じゃあ紳士らしくご返事を聞こうじゃないか」


「そんなの……」



 パキッ


「「あ……」」


「杏樹まで何やってんだ……」


 草むらから雄二と杏樹が転がってきた。


「え、えと 雄二から面白いものがみられるって聞いて……」


 やっぱり雄二か。


「あ! 杏樹逃げやがったな!」


「おい、雄二」


「は、はい なんでしょう……」


「わかってるよな?」


「申し訳ありませんでした!」


 そういって走り去っていった。

 あとでジュース五本くらい買わせるか。


「ねえ紗月」


「ん? なんだ?」


 逃げていく雄二を見ていると未来が顔を近づけてき……



 チュッ



「これが私の気持ち、じゃあね」


 ほ、頬にキスされた……




 俺はその後雄二をボコボコにして眠りに……


 つけるわけないだろ。

 明日も寝不足になりそうだ……



なんか書いていても照れますね……

過去一でコッテコテな回どうでしたか?

一緒にドキドキできたならうれしいです

それでは甘々になった修学旅行編、次回でラストです!

お楽しみに!

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