冒険者とは
どうもどうも四ヶ月もサボった私だ!
いやぁ〜リアルが何かと忙しくてなかなか時間が取れなくてすみません。
日にちが開いていたことによって小説の内容を思い出すのに手間取ってたのもあり余計に遅れてしまいました。
今後のこのようなことがあるでしょうかお許しいただければ幸いです。
「さてさて現状確認と君の意識確認もできたところで訓練もとい修行を始めようじゃないか。残念ながら私も忙しい身でね、それほど時間をかけてあげることができないからまずは君の実力を見せてもらおうかな。」
私がそういうとサリエンテの表情が強張る。だが、それは仕方のないことであろう。
基本的に高位冒険者とは化け物どもの集まりだ。そんな私たちにサリエンテの今までの常識は一切通用しない。
「サリエンテ。強くなるためにこの世で最も必要なものはなんだと思う?」
「えっ?うーん。やっぱり努力とか友情とか才能とかじゃないんですか?」
サリエンテは定番とも言えるようなくだらないものを並べた。
くだらないと言ったが別にそれが間違っていると言うわけじゃない。それどころかそれは一つの正解と言えるだろう。
しかし、それは一部にしか過ぎない。
「それは正解であり、君にとっては不正解だ。言ったろう?私には時間がないんだ。努力なんていう時間がかかることをやっていられるわけなかろう?そして真の友情なんていう大層なものは恵まれた人間にしか手に入れられない。最後に才能なんてあれば今頃君は捨てられていないさ。」
そう、この世界には平等なんていうものはない。強き者は淘汰し、弱き者は淘汰される。どこまでも理不尽な弱肉強食の世界である。
なら、こんな世界で最も必要とされるものとは…
「渇望だよ。ただしただの強さへの渇望じゃあない。生への渇望、憎悪による復讐への渇望。そして、強い者は必ずと言ってもいいほどに飢えているのさ。血に飢えてる者、愛に飢えてる者、人に飢えてる者。飢えて、飢えて飢えて欲望の権化と成り果てたその先に私達という存在がいるのさ」
才能がないものが力を手に入れる。それは世界の理に反したものだ。そんなものがまともなはずがない。
だから、人々は私たち高位冒険者と呼ばれる者達を恐れ、恐怖し拒絶する。だからこそ冒険者というところは荒くれ者達が集まってくる。
「じゃあ君は一体何を渇望する?君はさっき言ったね。恵まれた者じゃなくても強くなれると証明すると。なら、君はそのために何を渇望しその渇望のために何を差し出す?何かを手に入れるとは何かを手離すということだから」
「私には分かりません。確かに目的は、信念は私の中にあります。ですが、貴方の言う渇望というものが一体どういうものなのかなんて想像すらできていません」
それはそうだろう。私は、いや私たちは普通じゃない。普通じゃ生きていけないから、普通には行きたくないからこそ冒険者となるのだ。
それが私がどんな鍛錬よりも実践を優先した本当の理由彼女はまだ冒険者というものを本当の意味で理解できていない。
彼女には信念がある、まだ誇りが目的がある。それは素晴らしいものだ。そう、どこまでも素晴らしく美しくどこまでも尊いものだ。
「まぁそうだろうね」
だけど、冒険者にそんなものはいらない。誇り?そんなものがあって本当に自分の身を守れるか?信念?そんなものあったとしても自らの身を滅ぼすだけだ。
そんなものを抱くことを許されるのは恵まれている奴らだけだ。
「だけど、」
だが、君はきっと
「私は誰かを幸せにするために生きていきたいこれだけは譲れません」
「…あぁ、私はそれでいいと思うよ。君が君を捻じ曲げるる必要はないさ。それじゃあ君の意思確認もできたことだし早速実戦訓練を始めようじゃないか正義の味方君?」
私はそう言った時おそらく私の仮面の下の顔はどうしようもなく歪んでいたのだと思う。
〜〜???〜〜
そこは白い空間であった。椅子はある、机もドアも装飾品だって数多くある。
しかしその全てがほんの少しの汚れもない白色であり、あたかもその空間には何もないかのように錯覚知ってしまうほどだった。
そしてそんな白い空間には2人の人影があった。
「お呼びでしょうか。ーーーーーーーー様。」
そう言いながら1人の男が跪いた。
「えぇ。あの者たちについて何か進展があったか知りたくてね」
その言葉に跪いていた男の顔を一瞬にして真っ青になる。身体中から冷や汗が流れ顔にかいた汗は額を伝い、頰を伝い顎まで到達すると水滴となって滴る。
そして、震える口を開き絞り出すかのようにか細い声でぽつり、ぽつりと声を吐露していく
「聖王国軍と冒険者達の混同隊が砦の崩壊と共にほぼ………壊滅です。生き残ったものいるのですが、重症により、前線に復帰出来るものは皆無です」
「…えぇ。分かりました。もう下がっていいですよ。私の方でもこれからどのようにするか考えておきます」
「は、はい。了解致しました。これにて失礼します」
そう言い男は失礼に当たらない限界の速度でその場を離れた。
男に跪かれていた者はこの世のものとは思えないほどの美しい微笑みを浮かべながら見守っていた。
そして男が出ていき足音が聞こえなくなった瞬間にその表情はまるで厳格であったかのように消え失せた。
「やってくれましたねピエロが」
そして憎々しげにそう言い近くにあった机を魔法によって粉々にした。
実は言うと魔王さんたち前出したけど(1人の除いて)しばらく出番ありません。




