ピエロの微笑み
少しばかり対面している相手の描写などを増やしてみましたがどうでしょうか?
さすがに今までのやつのを直すのは難しいので分からないところがあればコメントで聞いて頂ければネタバレにならない程度に説明致します。
ポチの方を向いてみるとポチは久しぶりの戦闘に気分が高揚しているのか鼻息が荒く、今にも襲い出しそうな雰囲気を醸し出している。
私はそんなポチが子供のように可愛く思え、不思議と自然と微笑むとポチの横顔を撫でながら諭すように言葉を投げかける。
「ポチ。殺しはダメだけどそれ以外だったら何をしてもいいよ。」
私がそう言うとポチはこちらを向き、目で「本当?」と聞いているように感じられたので「本当だよ」と言ってあげるとポチが喜びのあまりなのか大きな咆哮をする。
「GYAAAAAAAAAAAAA!!!!!」
「おいおいあんな化け物手懐けれるとかひょっとしなくてもピエロの野郎はそれ以上の化け物って事だよな。」
「えぇ。彼を殺すのは予想以上に苦労しそうね。クソっ!」
「…」
そんなポチを見た勇者一行は冷や汗をかいたり、私を殺せないことを歯噛みしたりした。
意外なことに剣聖はリリナとルルナの相手でこちらを気にする余裕がないのか何も言わずリリナとルルナと剣を交えていた。
しかしながらその表情は何かを決意したかのようにどこか力強さを感じ自然が笑いがこみ上げるがなんとか抑えポチに指示を出す。
「ポチ、君は賢者の方をお願い出来るかな?」
「ガウゥ?」
きっと何故ポチ1人に任せないのか分からないのだろう。もしかしたら自分は信用されてないと勘違いをしているのかもしれない。
だから私はそんな不安そうに鳴くポチの横顔を微笑みながら不安を払拭するように優しく撫でる。
「ポチ。戦いっていうのは100%の勝利以外は意味が無いんだよ。」
私がそういいポチに背中を見せるように勇者の方を向く。きっとこの時の私の背中はとても小さく見えただろう。けど、仮面をつけているというのに私は顔を隠すように振り向かず続ける。
「100%以外は意味がない。それは何に対しても言えることだ。だけどこの世に100%なことなんて少ない。だからさ、ポチーーーいや、グザリアーテ。私のお願いを聞いてくれるかい?」
私はそういいちらりとポチの方に視線を向けるとポチは高らかに咆哮を上げる。そんなポチに私は仮面の下で微笑みを浮かべていると突如として私のめがけて剣が振るわれるが剣の側面に触れ、そこに魔法を放ち軌道をずらす。
それと同時に勇者の表情を確認するとその顔は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべその顔を見たら大抵の人は笑ってしまうだろう。
「不意打ちとはなんとも酷いですね~。勇者の名が廃りますよ?」
「思いっきり不意打ちで何百人も殺したやつに言われても説得力なんてあるわけねぇだろ!」
「それもそうで「GYAAAAAAAAAAA!!!!!!」」
勇者が剣を振るったのが開始の合図になったのかポチは私の言葉を遮るように咆哮を上げながら全力で賢者の方へと駆け出す。
まぁ今はそんなことを気にしているわけにもいかないので勇者の方へ体は向けず顔だけを向ける。
「さてさて君は私に勝てるのかい?前回なんて随分軽くあしらった記憶しかないけど?」
私がそう言うと意外なことに勇者は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべず少し悔しそうに奥歯を噛み締めるだけだった。
「あぁ。確かにそうさ。だから俺は自分の弱点を突き詰め続けた。そして気付いたんだ。俺は覚悟が足りなかったって。」
「ふぅ~ん。っで?」
「だから俺はあれから自分の力を制御できるように努力をし続けた。愛する人を守るために、俺を支えてくれた人達のためにお前を、お前達を許すわけには行かない!」
私はそんな彼の決意?信念?を聞きながら欠伸を何とか噛み殺しながら勇者に冷ややかな視線を浴びせる。
「はっ。主人公にでもなったつもりかい?なにが愛する人だ。なにが支えてくれた人のためだ。そんな者は全て、お前達が私から奪った者だろう…」
私は後半は勇者に聞こえないくらいの音量でそう吐き捨てる。しかしながら微妙に聞こえていたのか勇者は怪訝な表情をする。
「お前後半はなんて言った?」
「べっつに~。ただの君へと悪口さ。」
私は当たり前のように嘘をつく。昔は嘘のひとつでも罪悪感で苛まれていたのに今ではまるで水のようにすらすらと嘘が溢れ出てくる。
そう自覚すると私も今ではすっかりと薄汚い大人になってしまったなっと思ってしまう。そして私はそれから嗤えても本当の意味で笑えなくなってしまった。
「まぁそんなことはどうでもいいさ」
「ッ……!!!」
私の雰囲気が変わったことに気付いたのか勇者の顔つきが変わるが私は銃を取り出し特に気にすることなく続ける。
「これは殺し合いだ、傷つけあいだ、憎みあいだ。ほら、楽しもうじゃないか?なんだってこれは私たちのゲームなんだから、さ?」
私はそう言いながら拳銃を勇者に向ける。命令上ここで戦いが終わることはまずない。だが、そうだと分かっていてもそんなことありえないというのに血が体中を物凄い速度で駆け巡っているかのような感覚に陥る。
「ッチ!戦闘狂かよ!」
「戦闘狂?違うね。私はただ、死にたくないだけだよ…」
私はそう言って一切の躊躇なく拳銃の引き金を引く。
そう、私は体中に血が駆け巡るように感じている。焦りのあまりにそれを抑えきれず…
だってこのまま彼と話していると私はきっと――――――――――してしまうから。
今回は少し話の方に重点を置いて少し落ち着いた感じになってしまいました(´・ω・`;)
もし、「狂ったピエロが見たかった!」「イカレ発言して欲しかった!」などと言う方が申し訳ありません( ̄▽ ̄;)
あと、ピエロの過去については今しばらく投稿は無理です。
ピエロの過去を描写してしまうと完全なネタバレとなってしまうため今のところは無理ですがそのうち必ず出るのでそれまでお待ちください。
それとまた作者のリアルでゴタゴタがあるので20日以降の投稿は難しくなります。
そこのところご容赦くださいm(*_ _)m
ピエロ「ピエロ頃じゃなくてエリックの頃の過去は出すの?」
???「言うて気分と言いたいけど出してほしいと言われてますし出しますよ?」
ピエロ「ところで茶番は?」
???「うちはシリアス専門です…(書けないだけ)」




