9話 イベント最終日
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イベント最終日、拠点の周りは大勢の人で賑わっている。互いに健闘を祈っていたり、作戦について話したりしている。
そんな中、自分がしていることはマジックポーションを大量に手に入れて、魔法を中心とした戦い方のイメージトレーニングだ。
事前に使えそうな魔法をピックアップしておいた。
火属性は、単発用攻撃魔法【火矢】、範囲攻撃魔法【火の竜巻】
水属性は、単発用攻撃魔法【水球】、
風属性は、範囲攻撃魔法【竜巻】
土属性は、防御魔法【石壁】
光属性は、回復魔法【大治癒】、範囲回復魔法【治癒範囲】、
氷属性は、単発用攻撃魔法【氷矢】、範囲魔法【氷地面】
時空属性は、【印】という魔法だ。
火属性は、攻撃力が高いため、貫通力が高い【火矢】と、範囲攻撃が出来るものにした。
水属性は範囲魔法が【雨】なので、除外して、体積の多い【水球】にした。
風属性は、見えづらい点と、貫通力に関してはいいが今必要なのは範囲魔法と、考えたので範囲攻撃魔法にした。
土属性の【石壁】は、発動後も残り続け、防御に適している。
光属性は、個人と範囲の回復魔法だ。
闇属性については、正午なので選択肢から外した
氷属性は、派生属性なだけあって、便利で威力が高い。【氷地面】は、魔力を込める量によって、規模は変わるが、地面や草を一気に凍らす事ができる。
時空属性の【印】とは、三箇所にマーキングする事が出来る。マーキングした場所は白紙や地図があれば、現在地とマーキングした場所が記される、という便利な魔法だ。
近接面では、フリズベルンはまだ6割程度までしか回復していないので、鞘に入れたまま両手で、使う事にした。
ロータスに聞くと、【セントラル】が、破壊されると、その時間から丸一日使えなくなり、一日たつと普通に使えるようになるらしい。
なので、今回は少し重くなるが、鞘に入れたまま使う事にした。
〈ファントム〉の基本能力であるサイズ変更を利用し、剣身に出来るだけぴったり合うようにした。
これで、少しは振り回すにしても楽になるだろう。
『えー、みなさん!作戦を発表しますので、昨日と同じ場所に来て下さい』
リリーさんの声が聞こえて、昨日と同じように、拠点にある広場に向かう
そこには初日より大分少なくなったプレーヤー達が居た。
『今日はイベント最終日です。全ての力を出し切って頑張りましょう!正午から3時間以内に蹴りをつけます!作戦はシンプルで、一部のプレイヤー、NPCが等間隔で並びます。残りの人達は一本の槍となり、一点集中で突撃して、旗を奪いそのまま持ち帰るか、等間隔で並んでいる人達がリレー形式で運んでください、それでは最後の戦いに行きましょう!』
『ウォォォォ!!!』
初日より人の数が減っているはずなのに、聞こえてくる雄叫びの音は初日となんら変わりない。
それほどみんなが、気合が入っている事がわかる。
「ウィン!イベント最後、楽しんで勝つぞ!」
「楽しむか。よし!いっちょやりますか!」
そうして総勢2000人弱は相手陣地、ガルム帝国の拠点に向かって一直線に向かっていった。
♢♦︎♢♦︎♢♦︎
勝負はあっという間に着いた。
ガルム帝国側は何やらプレイヤーとNPCに何かあったのか仲が悪く、連携も取れずに雪崩のように襲いかかってくるトウキョクに為すすべもなく旗を取られ、一部のプレイヤーを除いた人達が、時間稼ぎとして足止めして旗を奪ったサスケさんが、見事にゴールインした。
ガルム帝国の仲の悪さに後でロータスに聞いたところ
「あそこは元から仲があまり良くなくてな。街中で普通に奴隷を扱ってるらしく、プレイヤーが合わないんだよ。どうしてあんな所選んだんだか……」
と、言っていた。
そして今は、拠点で祝勝会をしている所だ。なんでも、決着が着いてから3時間の間自由に過ごせるらしい。
今見たく祝勝会ををしてもよし、森や湖の資源を取ってよし、相手国にいるフレンドやプレイヤーと交流してもよし、という時間を設けている。こういう所は運営に感謝しなきゃと思っている。
自分もロータスや、リリーさん、コウテツさん、サスケさんを始めとした、作戦会議に参加していた人、つまり幹部とも言えるプレイヤーや、NPCの人達とお互いを褒めあっていた。
NPCの人達との話でわかったことは、一人一人に名前が付いていて、プレイヤーの事を〈代行者〉と呼んでいる事、NPCという呼び名はあまりよろしくなく〈ローピー〉と呼んでる事だ。
〈代行者〉というのは、死んでも生き返るという事で、ローピーの人が神の代行者だと言い始めたらしい。
〈ローピー〉というのは、プレイヤーが、現地民を英訳してLocal peopleを略してローピーらしい。これは、ローピーの人も了承しているらしい。
《以上でイベントを終了します。貢献度ランキング、自分の成績を確認して報酬を選び次第、元の場所は転送します》
アナウンスが流れ、ローピーの人達は転送されていった。
目の前にある、自分の成績に目を通す。
『貢献度ランキング2位 プレイヤー討伐数102
モンスター討伐数366 キラーベアー×2、ゴブリンキング×5、ゴブリンクイーン×4、デス・ラビット×2、ドラゴンベビー×1
獲得ポイント合計21,860
内約、プレイヤー一人100×102=10,200 モンスター一匹10×366=3,660 キラーベアー500×2=1,000
ゴブリンキング400×5=2,000 ゴブリンクイーン450×4=1,800 デス・ラビット600×2=1,200
ドラゴンベビー2,000
報酬 SP50 リスト中から一つ選べます』
……何度瞬きしても、2位というのは変わらない。倒した数もすごいけれど、ドラゴンベビーの点数も凄まじい。
ランキング1位を見てみると、サスケさんだった。旗を奪ったポイントが高いが、何と言ってもプレイヤー討伐数が酷かった。あの人はアサシンか何かなのだろうか……忍者というのも暗殺家業だというのも頷ける内容だった。
リストには様々なものが載っていた。
特殊スキルや、レアな武器や防具に道具。スキルにしようかと思っていたけど、リストの後ろの方にあるものを見つけたので、思い切ってそれにしてみた。
転送され、気づくと元の場所にいた。
ロータスも終わったのか、こちらに向かってきた
「よっ!ウィンはどうだった?俺は4位だったな」
「ランキング見て知ってるくせに。2位だったよ」
「あはは。一陣の人達を抑えに抑えて堂々の2位だもんな。これは掲示板が騒がしくなるな。それで、報酬は何にしたんだ?」
「掲示板かぁ。詳しくは見てないから覗くだけ除いてみようかな。報酬はこれにしたよ」
「ほお、なるほどね、お前らしいわ」
「そっちは何にしたの?」
「無難にスキルにしたな」
「そっか。初めてのイベント中々大変だったなぁ」
「あんだけ暴れたらそりゃあ大変だろうよ。
夏休みだから、ゆっくり休めよ……って言っても大会があるから難しいか。頑張れよ?」
「そっちこそな」
お互いに頑張ろう、といい疲れたのですぐログアウトした。
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ウィンLv30 剣士Lv30
SP76 ステータスポイント4
生命力 46 +2
魔力量 53 +2 +10(神木の腕輪 既に足されています)
筋力値 50 +3
敏捷値 50 +3
知力値 43 +2
器用値 43 +2
スキル 剣Lv33 片手剣Lv17 刀Lv17 二刀流Lv9
火属性Lv18 水属性Lv20 風属性Lv20 土属性Lv17 光属性Lv20 闇属性Lv16 氷属性Lv10 時空属性Lv2
気配察知Lv25 回避Lv26 受けLv26 鑑定Lv16
【セントラル】道具 モデル鞘 〈ファントム〉二対
・納刀時に刀剣が修復される
・刀や剣のおおきさによってサイズが変化
『背水の陣』任意のステータスを1にして、減少した値分、筋力値に追加される。初撃のみ防御力無視でダメージを与える
称号 【竜殺し】【第2回戦争イベント 貢献度ランキング2位】
プレイヤー討伐数 106
モンスター討伐数 366
キラーベアー×2、ゴブリンキング×5、ゴブリンクイーン×4、
デス・ラビット×2、ドラゴンベビー
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《一次職のLvMaxになりました。二次職を選択できます》
【第2回戦争イベント 貢献度ランキング2位】
第2回戦争イベント、貢献度ランキングで堂々の2位を獲得した証。効果は特にない。なのでみんなに自慢しよう!by運営