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VRMMOの剣聖  作者: オレンジジュース
2章 動き始める大陸図
16/19

16話 登山

 〈皇叢〉に、サスケさんとミオさんを加えたパーティーで、今ゴールドサンシャインの3合目に着いて休憩中だ。

 ゴールドサンシャインは、8合までありその後は山頂だけだ。

 入り口から山号の入り口には、中ボスとでも呼ぶべきモンスター達がいて、山頂にフィールドボスがいる。

 合計10体のボスモンスター達を倒すと、次の街ナフルへ行く事が出来る。

 ボスを倒した山号は、セーフティースポットになり、休憩する事が出来る。

 セーフティースポットとは、モンスターがポップせず、入っても来ないという完璧な場所である。欠点としては、モンスターが来ないからといって油断していたら、PK、プレイヤーキラーにやられる危険性だ。

 このUOは、PKの存在を承認している。PKは、始まりの街、トウキョクだとアヅイ、もしくは街の宿屋以外での場所でPKが行える。

 人を傷つけたり犯罪を犯すと、オレンジに。人を殺すと、レッドに指輪かマークが変化する。だが、それだけだ。

 PKを判断する方法は大きく分けて二つ。

 一つ目は先ほど言った通り、プレイヤーの証でもある、指輪かマークの色で判断する方法。これは、見えたら誰でも分かるが、見えたらの話だ。

 二つ目は人に鑑定をかける事だ。鑑定のレベルが、プレイヤーのレベルより高ければ、一部情報が読み取れる。

 読み取れるのは、名前、レベル、PKの有無、ぐらいだ。装備や【セントラル】の詳細については知ることは出来ない。まあ、だからみんなが切り札などとして、残すんだけど。

 自分はまだ、PKには会ったことがないけれどロータスやサスケさん曰く、最前線ほど、強く、手慣れたPKが集まっているらしい。

 休憩が終わり、4合目に向かって歩き出す。出てくるモンスターは、ホーキシャスという鷹のようなモンスター、紫色の体に木の棒のような手足、エッグプラントというモンスター、たまに出てくるゴールデンゴーレムだ。

 エッグプラントは、見た目の通りナスだ。てか、ナスの英語がエッグプラントだから本当にそのまんまと言える。

 一富士二鷹三茄子になぞらえてなのか、鷹とナスという安直さがあるが、これがまた厄介だ。

 ホーキシャスは、ロータスの弓や【セントラル】の〈ビューク〉、ミオさんの魔法、たまにサスケさんのクナイや、『飛殲』で攻撃して、エッグプラントは、体が柔らかくて、攻撃が通りやすいが、潰したり衝撃を与えると毒の体液が散らばるため、斬撃で倒さないといけない。

 もう一つエッグプラントの厄介な点は、明確な弱点がない事だ。

 心臓はおろか、首すらないわけで、即死する場所がない。手足を切り動けなくさせようとしたが、手足が全部無くなったら自爆した。爆発の威力に毒というおまけ付きで。


 でも、これでもまだ優しい方だった。

 一番厄介というか時間がかかるのがゴールデンゴーレムだった。

 物理攻撃はもちろんのこと、魔法攻撃も耐性が高いのか効きづらいようだった。

 これまで、2体倒したが倒し方はひたすら攻撃する方法と、『背水の陣』で倒す方法だった。

 一回だけ、桜でゴーレムの腕を斬ることができた時があった。その時は硬いなどと言うことは一切なく、豆腐を切るように抵抗なく切れた。

 ゴーレムの弱点なのか、自分の腕が未熟なのか。

 ロータスは弱点なんじゃないかと言っていたが、自分は後者だと思う。

 その方がまだ、上達する可能性があるってことだしね。

 また、歩いているとゴーレムが出た。


「ウィン!攻撃には当たるなよ!即死ありえるぞ!」

「わかってる!」


 ゴーレムの攻撃は愚鈍だが、パワーはとてつもなく秘めている。どれくらいというと、地面に打ち付けたら一メートル範囲でのクレーターが出来たぐらいだ。

 そんなゴーレムの攻撃を躱し、先ほど斬れた時のようにブレる事なく横に振る。

 甲高い音が聞こえ、刀が弾かれた。ちなみに今は刀一本だ。

 めげる事なく、右腕を狙う。

 また、剣筋がブレることないように振り下ろす。今度は手応えも無くスパンと斬れ、腕が落ちる。そのまま首を斬る。

 首を落とすとそこには、核がある。これを壊すとすぐ倒せることを知っている。

 なのでバックステップで避け、サスケさんの爆弾付きクナイが首の切断面に刺さり、爆発した。

 ゴールデンゴーレムは倒れて光の粒子となった。

 ゴーレムの倒し方はこれでということになった。自分が大変だと思うと言われたが、刀の練習にもなる為全然気にしてない。むしろ一人で戦いたくもある。

 そして、ゴールデンゴーレムは金稼ぎにいいと言ってたが嬉しい誤算もあった。

 経験値としても中々高かった。だから、今はこんな感じだ。



 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢


 ウィンLv37 剣豪Lv7

 SP34

 HP 350

 魔力量 59 +6 +10(神木の腕輪 既に足されています)

 スキル 剣Lv39 片手剣Lv20 刀Lv21 二刀流Lv12

 一刀両断Lv3 魔法破壊(マジックブレイク)

 時空属性Lv6 ダッシュLv15 投擲Lv8

 ジャンプLv14 気配察知Lv28 回避Lv30 受けLv29

 鑑定Lv20

【セントラル】道具 モデル鞘 〈ファントム〉二対

 ・納刀時に刀剣が修復される

 ・刀や剣のおおきさによってサイズが変化

『背水の陣』1分間防御力無視ダメージを与える。

 10分経過後、スキル使用不可。

『飛殲』抜刀時に斬撃を飛ばす。

 称号 【竜殺し(ドラゴンスレイヤー)】【第2回戦争イベント 貢献度ランキング2位】


 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢



 レベルもスキルレベルも軒並み上がった。まあ、セイに向かうまでなど色々戦闘したから当たり前って言えば当たり前かも知れないけれど。

 新しいスキルの投擲はサスケさんが自分に合うだろうとおススメしてくれたスキルだ。

 遠距離が『飛殲』しかないというのもあり、確かに役立っている。投げ方もサスケさん自ら教えてくれた。

 今はサスケさんからもらった、クナイを使っている。

 これが中々楽しくてハマってしまった。落ち着いたら、色々な投擲物を試そうと思う。



 今いるのは山頂を目指すところだ。

 新しいモンスター達も出て来た。

 扇子型モンスターの、扇鬼。

 全体が白色で細長く、先端が赤く熱せられ煙が出ている。スモーフレア、つまり煙草。

 女性で穏やかな表情で、凹凸のはっきりした身体、首に数珠のようなものをぶら下げ、三味線を持っている

 、琵琶姫。

 まあ、これも四扇五煙草六座頭だ。

 一富士二鷹三茄子の続きのものだ。こいつら一体一体だと大したことはないが群れで出てくる為、中々大変なのだ。


「ロータス!琵琶姫の演奏を止めろ!」

「分かってるって!」

「ミオさん!スモーフレアの煙幕を晴らしてください!」

「わかったわ!」

「サスケさん、行きましょう!」

「おう!」


 ロータスが2体の琵琶姫を弓で牽制している間にサスケさんは、扇鬼を。自分は、スモーフレアを狙う。

 スモーフレアは4体いる。こいつの煙は状態異常を発生させる効果がある。効果はランダムだが、運が悪いと睡眠にかかることになり全滅すらありえる。

 そんなスモーフレアの火が灯ってる部分を切り落とす。流れるように、スモーフレアの身体を縦に真っ二つにする。そのまま次のスモーフレアを身体を切り裂き、細切れにさせる。同じ調子で残る2体も斬る。

 ロータス方を見ると、苦戦していたので加勢する。

 琵琶姫は、三味線の音色でモンスターにバフをかけたり、こちらにデバフをかけたりしてくる厄介なモンスターだ。

 ダッシュにより、数メートルを二歩で近づき三味線の弦を切る。もう一体の弦も切り、首を斬り落とす。後ろから襲いかかってくる琵琶姫は、その場にしゃがむだけでいい。

 すると、風を切る音が聞こえたあと振り返ると、眉間に一本の矢が刺さっていた。


「ウィン助かった、サンキューな」

「お互い様だからね、サスケさんはどうなった?」

「終わったぞ、いやぁ、お前らコンビネーションいいな!うちの奴らに見習わせたいぜ」

「そうですね、お二人はどう動くかわかってるように動きますもんね」

「まあ、ウィンとは過ごしてる時間が長いからな」

「そうだね、小さい頃からだもんね」

「じゃあ、そろそろ山頂に着くが準備はいいか?」


 ロータスがそういうと、みんなが頷いた。

 山号にいた中ボス達は、麓に出てくるモンスターのリーダーや大きくなった版や、山中に出てくるモンスターの強化版だった。

 フィールドボスはどんなやつなんだろうと、ワクワクしながら進む。



 山頂に着くと、見事と言える景色があるだけで何もいなかった。


「ロータス、いないけどどういうことだ?」

「そんなはずはないんだけどな……っ!?みんな上だ!!!」


 そう言って上を見上げる。眩しい光の中目をうっすらと開けるとそこには小さな太陽とも呼べるザ・サンシャインというモンスターと周りから大量のゴールデンゴーレムが光を反射しながら出てきた。



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