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VRMMOの剣聖  作者: オレンジジュース
2章 動き始める大陸図
11/19

11話 アップデート

 イベントが終わった次の日、UOがアップデートの為、丸一日メンテナンスする事になった。

 運が良いのか、偶然か、その日から全国大会の為に5日はログイン出来なかった。

 同じ日程で、場所は違うが蓮も全国大会のため、お互い頑張ろう、といい大会がある街に向かった。



 ♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎


「一本!」


 審判がよく通る声で、そう言い放ち、次は決勝だ。

 一緒に来ているのは、部活の顧問の先生と、実費で観光を兼ねて来ている後輩達だ。


「良くやったな九条。次は決勝だが、お前なら油断しなければ負ける事は無い。思いっきりやれ」

「はい、分かりました」


 顧問の先生は高校時代に日本一にもなってる実績のある先生だ。

 でも、言っては悪いが小さい頃から教えてもらってる道場の師範の方が強くて分かりやすいと思う。


「先輩!絶対勝って優勝して下さいね!」


 そう言って応援してくれているのは、1年生の健人だ。

 健人は、1年生の中では頭一つ抜けていると思う。

 自分の学校は強豪校とは言えないが、去年から剣道部や弓道部目当てで、入って来る生徒が多くなって来ているらしく、来年はもしかしたら団体でも全国大会に出場出来るかもしれない。

 ーーちなみに、新聞部の部長曰く、剣道部と弓道部がマネージャーの数が一番多いらしい………


「ああ、頑張るよ。次は………武山 剣。去年の準優勝の人か」


 武山 剣(たけやま つるぎ)は、去年自分とは反対のブロックにいて当たることは無かった。

 去年優勝した………名前は忘れたが、去年優勝した人と同じ学校で、その学校はその年、団体でも優勝している。


 《13時30分より個人決勝を行います。メインアリーナにて行いますので15分前にはお越し下さい》


 今の時刻が11時だから、昼食を食べて、軽い運動をしたら良い時間だろう。

 昼食は、ゼリー飲料と、カロリー補給が出来るブロック状のチョコ味だ。


 昼食を終え、散歩をしていると見た事ある人物が前からやって来た。


「ん?ああ、九条、だったかな。決勝進出おめでとう」

「あ、ありがとうございます」

「流石に忘れてるよな。俺は武山 剛だ。去年の準決勝で君と戦っている」


 そう言われて思い出した。去年の優勝者だ。

 しかし、なんでここに?そう思っていると、心を読んだ、とも言えるタイミングで答えてくれた。


「弟が次に君と当たるからね。まあ、戦った感じ去年の君が一番の強敵だったから弟にも勝てるだろう」


 弟?そういえば確か、去年兄弟で1位、2位独占とか話題になっていたな。名字も同じだし。


「いえ、油断は禁物なので、精一杯頑張ります」

「あはは!弟が唯一勝てるとしたら、君が慢心している時だと思っていたが、これではキツイだろう」

「兄貴なにやってんだよ。もうすぐ始まるぞ」


 第三者の声が聞声、顔を向けてみると、決勝で当たる武山 剣がそこにいた。


「貴方は………はぁー。そういう事ですか。兄貴、どちらが勝つと予想されたのです?」

「九条だな」

「はぁー………。九条君、決勝では、胸を借りるつもりで頑張らせて貰います。」

「いえいえ、そんな余裕は無いのでこちらこそ胸を借りるつもりでいかせていただきます」

「お互い悔いの残らないように頑張りましょう。兄貴、先生が会いたいと言っていましたよ」

「おお、そうか。それでは九条、頑張ってくれ」


 そういって2人は、歩いて去っていった。



「礼!」


 お互いに礼をする。相手はカウンターを得意とするタイプだ。無闇に突っ込んだらやられるだろう。

 だが、敢えてここは思いっきり行く。


「始め!」


 始めの合図とともに、相手に向かって突きを放つ。

 この時、妙な違和感があった。

 まるで、()()()()()()()()()の様に、身体が軽く感じた。

 相手は突きを首を辛うじて捻って躱す。そこに上段で、面を狙う。


「一本!それまで!」


 大きな歓声と拍手が湧き上がった。お互いに礼をして決勝戦は終わった。

 表彰式や先生や後輩などのおめでとう、という言葉はあまり耳に入っておらず、頭に残っているのは決勝戦での感覚だけだった。



 宿に戻り、蓮に電話してみることにした。


「もしもし?蓮、今大丈夫か?」

『大丈夫だぞ。どうした?まさか、負けたのか?』

「いや、無事に優勝出来たよ。蓮は?」

『こっちも優勝だったぞ』

「今日の決勝でさ、なにか変な感覚があったんだ」

『………冬夜。もしかして、ゲームの様な感覚か?』

「!?蓮もなったのか?」

『まあな。おかげで、大会新記録だとよ』

「そりゃあ凄い!」

『問題は感覚の方だけどな』


 ウィン、そしてロータスは、システムのアシストを解除している。だが、ゲームならではのレベルやステータスによって身体能力は上がっている。

 今日の感覚は今のウィンとは、行かないものの、確実に身体能力が上がっていた。


「五感没入型のゲームをやると、現実にも影響が出るのか?」

『さぁーな。なんせ世界初のVRMMOだからな。だが、もし本当にそうだとしたら大変だぞ』

「VR MMOをやれば身体能力が上がるんだもんな」

『アップデート内容は見たか?』

「いや、帰ってから見ようと思ってたから見てないな」

『殆どは良いと思うんだよ。アップデートテーマの《よりリアルに》を再現しようとしてるからな。

 でも、何個か変なのがあるんだよ』

「変なの?」

『今の段階で、一番当てはまるのはーーステータスの撤廃』

「ステータスの撤廃!?それは大きくでたな。でも、なんでそれが一番なんだ?逆じゃ無いのか?」

『理由としては、首などの急所を攻撃された場合、一撃で死ぬだろ?それでは生命力などが、意味が無いから、らしい。まあ、一応生命力がHPになって、魔力量とHPは分かるようになるらしいけどな』


 確かに、今まで首を切ったりすれば一撃で倒せた。でも……


「魔法。魔法の威力はどうなるんだ?」

『知力が無くなってそれが一番騒がれてた。運営に問い合わせが殺到して、運営からのメッセージには、これから魔法には、自分の意思によって込める魔力の量によって効果が変わるらしい』

「そんな、意思を読み取るなんて出来るのか?」

『出来る。今、俺たちが使っているヘッドギアは脳から出る微弱な電流を利用して五感を見せているらしい。だから、足を動かすと同じ様に出来るんだろうな』

「でも、それが、なぜ、一番関わっていることになるんだ?」

『わからない。でも、身体能力というのはステータスありきだろ?つまり、これからもゲーム内で身体能力が上がるとしたら、勝手に上がるということだろ?

 それは今現在の感覚と似ているんじゃ無いか?』

「……かもな。まあ、例え何かあったとしても辞めないけどな」

『俺もだ』


 2人で声に出して笑いあった。


『じゃあ、確かお互い明日からログイン出来たよな?中で合流しよう。アップデート内容に目を通しておけよ?』

「わかった。大会お疲れ様。優勝おめでとう」

『冬夜こそ、優勝おめでとう』


 電話切り、早速アップデート内容を見る



 大型アップデート実施!テーマは《よりリアルに》


 ・空腹システムの追加


 空腹になると、《空腹》という状態異常になるよ!

 効果は……自分で確かめよう!


 ・カルマ値導入


 NPCなどに罪を重ねていくと……


 ・ステータス値の撤廃!


 魔力量を除く全てのステータス値の撤廃!

 ただし、生命力はHPとなります。なにが違うのかというと、HPは、その時に応じて、最大値が減ったり増えたりします。なので、具体的な数字は無く、ゲージによって表されます。緑、黄色、赤の順番で危険度を表します。

 HPバーが長いほど多いと考えて下さい。

 魔力量は具体的な数字を伴いゲージで表されます。

 つまり!ステータス表示では無くなり、ゲージ方式に変わります!ドヤッ

 まあ、詳しくは自分で確かめよう!


 報告!

 今回のアップデートより、運営の介入が増えることになるでしょう!



 新たに、蓮が言っていた魔法に対する質問に対する回答などが載っていた。

 随分と、大幅に変わったな。まるで、違うゲーム見たい、と思いながら、明日になるのを待った



明日は投稿出来るか、分かりません。

出来るだけしたいと思っています。

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