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第1話
深夜、東京特別刑務所。
東京都内某所にあるこの刑務所は『ブラックサンデー』以降、危険なテロリストや危険分子を収監するために作られた。囚人達は連続爆弾魔や、ナイフ一本で十人の通行人を殺害した通り魔、小学校を占拠した悪魔崇拝教団の教祖といった危険人物ばかり。
刑務所の一番奥、一番警備が厳しい場所に、彼はいた。
歳は二十代半ば、頬がやせこけた痩身の男性がベッドで横になっていた。彼は部屋に設置された監視カメラで、常に見張られている。部屋には窓が存在せず、廊下と部屋の間には鋼鉄製の分厚い扉が二枚。
その爆弾でもびくともしない扉が甲高い音を立てながら、ゆっくりと開いた。
鈍い金属音に男性は目を覚まし、こんな深夜に何事だろうと体を起こす。
部屋に入ってきたのは、一人の若い男性刑務官。
刑務官はベッドの前に立ち、男性に向かってこう言った。
「君を、助けにきた。共に行こう」




