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始まり

「あーあ、夏休みなんてずっと続けばいいのに」


エアコンの真下に立ちながらそんなことをつぶやく。


まるで滝行だ。


まぁ僕には夏休みなんて関係ないけどね。


チャイムが鳴る。


「紡ちゃーん!来たよー!」


「はいは~い」


ドアを開けるといつも通り、ばっちり決めた久音ちゃんが待っていた。


「あ、ジュースじゃ~ん」


「うん!いろいろ買ってきたよー!」


「通ってよろしい」


「わーい!お邪魔しまーす!」


いつものコップを二つ、氷を入れ部屋へと運ぶ。


「お茶としゅわしゅわどっちにする?」


「しゅわしゅわ~」


「おっけー!」


こぼしそうになるくらい注ぐ久音ちゃん。性格がよくわかる。


「久音ちゃんってなんでうちに来るだけなのにそんなに決めてくるの?」


「えー?ふっふっふ。それは紡ちゃんのためだよ」


「な、なんのこと」


「紡ちゃんに少しでも魅力的に見られたいからねー」


「ふ、ふーん。そんなこと言ってもやってあげないからね」


「そんなこと言って、本当はもうやりたくなっちゃってるんじゃないの?」


「べ、別に!僕は忙しいから好きにしてていいから邪魔しないでよね!」


パソコンを起動し、モニターに向かう。


作曲ソフトを立ち上げ、昨日の途中をいじくりまわす。


「ねぇねぇ。本当にダメなの?」


「だって。自信ないもん」


「私がちゃんと引っ張ってあげるから!」


「そんなこと言って!久音ちゃんだって初めてじゃないか!」


「そうだよ?でもそれがやらない理由にはならないよ?」


「うぅ。で、でもさ~」


「もう何日も通ってるんだからそろそろ決めてよ!もう夏休み終わるよ?」


「ま、まぁ僕は夏休みが終わっても学校には行かないから関係ないからね」


「そしたらアタシが毎日これなくなるでしょ」


「いいんじゃない?土日だけ来れば」


「来ないと忘れるでしょ!パソコンばっかりなんだから!」


「うぅ。それはそうだけど」


「はい!そうと決めたら答えて!やるって言って!」


「はぁ。もう。わかったよ。やるよ~」


「やったー!じゃあ準備するね!」


「うーん。でも本当にどうなるか知らないよ」


「いいのいいの!やってみないと。ほら、今日もちゃんと持って来たんだから!」


つむおと!連載開始です。

実は7年近く温めていて、書き直したりコネコネしてた作品です。

皆さんに愛される作品になるように頑張りますので、よろしくお願いします!

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